魔王となるか、神王となるか、帝国の威信の上で彼は戦う。ナトランティス冒険譚
隻訊雷命
第0章 始りは飛行船で… 出航
誘われし世界 ナトランティスワールド
第001話 光の話① 始りの予兆①
「博士―、これ本当に飛ばすんですか?」
俺は博士に疑いの目を向ける一人である。
だって、大型飛行船に分類する、目前にある美しい白銀の飛行船は水素満載の化物だ。
そんな、飛行船の両サイドに、宇宙開発用のロケットブースターを8つも装備させたのだ。
絶対引火するって。
・・・誰でもそう思う飛行船だ。そもそも、あんなもの付けて浮くのかね?
設計は飛行船メーカーの古い会社だけに、間違いはない物を作っていると思うが、なんでまた、あんな改造をしたんだか。
それが誰もが口にするところで、建造計画も最後の最後、あとは試験航行をしてあちこち修正を入れれば、本運用となる。
俺は知っている。
この飛行船が目指す飛行ルートは北極を抜けてアメリカを通過、バミューダを抜けて、大西洋からインド洋へぬけ、南緯48度52.6分、西経123度23.6分へ至る計画らしい。
その先は未知?
これ、未定と書くところだろ。それにしてもよくわからない計画だ。
なーにがしたいんだか。多分、俺にも知らない何かをするんだろうなぁ。
通常の飛行船というものは、地球を縦に巡るように作るものではないし、偏西風にのって旅をしたりするものだ。
だから、こいつは死の飛行船になるに違いない。
早ければ、北極圏へ進む段階で、冷えた水素は浮力を失って氷の塊へ、豪快に墜落するかもしれん。
それに、北極圏を突き抜ける設定の速度だ。ロケットを点火して突き抜けるって、普通には考えが及ばないだろう。
確かに短時間で通過できるなら、それにこしたことはないが・・・。
なんだって、飛行船でなんだか。
飛行機でいいだろうよ。飛行機で!
今はジェット機ってものが飛び交っている時代だぞ。
まったく。
「博士。この飛行船、支払いはどうなってんですか?」
博士は飛行船のてっぺんでタバコを吸っている。
なんでもあそこが一番のお気に入りらしいのだが・・・。
航海に出たら絶対やめさせる一つだな。
「そんな所で、タバコの火は、踏み消さないでくださいよー」
博士は手をひらひらと解っとるのジェスチャーをしたあと、唾で消して投げ捨てた。
「あぁ」俺は、額から目にかけて、手の平をあてて、口をあけそのまま固まる。
俺は、また悪態をつきたくなるのだった。
頭はいいのに、あの素行ってどうなの。
大学を追放された頃からああだそうだが、やめてほしい事ばかりだ。
もう一度みあげると、博士はその場にはもういなかった。
視界に入ったのは飛行船の側面。
ロープ一本で側面を降りてきたのだ。
そこはクライマーみたいなことをする場所じゃないってのに、横着なんだから。
歳かんがえろ、そのまま落ちたらとうするつもりだよ。
今年で90歳の老人がする事か?
博士は俺に近寄ってくる最中にも、白衣のポケットのあれこれと手をつっこんでは、ゴソモソと何かさがしながら、マイペースだった。
くたびれたズボンをだらしなく、クテクテと年寄り独特な歩みで、にっこり笑った。
ズボンの左ポケットから、クレジットカードをだして、これだこれだと、確認して、俺にみせたのだ。
支払ったってことか?
その時、昼のベルが鳴り、あちこちから作業員が集まってくる。
昼飯は皆でテーブルを並べて食べるのだ。
よく見れば、どの作業員も歳はそれなりにで、若い者が少なく見える。
概ね完成しているから、重要なところを作っていたときにはいたのだろう。
俺は最近来たので、全容を監督したわけでもない。
どちらかというと、ビジネス的なところで金策に忙しかった。
スポンサーやらメディアやら小説家や映画監督、金が動くところならどこへでも行って資金集めだ。
この計画の背後についてくれる企業も、当初の企業からは、だいぶ入れ替わった。
集めた資金は博士の口座にいれて、支払いは、どうやらまにあったということだ。
俺もこの飛行船には出資している一人であり、だから乗船するんだが・・・。
不安も多い。
今となって見てみれば、最初の設計とも、かなり違うし、計画だって全く異なるものになっているのだ。
ただの旅行で済めばいい。
それなら、それで、俺は十分だった。
この時は、まだ、そう考えていたんだ。
昼食のベルが鳴る。
昼食はケータリングにて、用意が済まされて、いつも慣れた食事だ。
淡々と集まってきて、食べて、片付けて、休息は各自自由にとった。
そのまま作業再開時間になれば、またベルが鳴り、それぞれが作業に戻る。
そんな所に、配達が一件入った。
「いつもの配達でーす」と、いいながら伝票と、小さい小包みをもった配達人は誰でもいいからと、俺の前に来た。
こういう事は、ここではよくある事で、俺はそのまま小包みを受け取った。
どこから配送されてるのか、誰が送ったのか、支払い済みは誰がしているのか?
小包の中身はなんなのか、誰も知らない。
ただ、これが届くと、すぐに博士が自室へと持って行く。
そういう物だと皆が認識していた。
今日も、それは同じだった。
博士は、無言で俺の前で小包を受け取って、大事にもっていった。
「これで最後のパーツか、出発前には、間に合ったな」そう独り言を云いながら、自室にこもった。
誰一人、博士の自室には入った者はいない。
中で何をしているのかも、わからない。
小包は今までで30回ぐらいは受け取っただろうか。
時折、カタリ、コトリと、タイルか煉瓦のような物を、床に置く音が聞こえてくる。
その程度しか誰も知らない。
「ちょっと、のぞいてみようか?」と、初めに言ったのは誰と、気にもせず、図面やファイルを抱えて作業に向かおうとしていた工員が博士の自室前に、ノッソリ立っていた。
バターン。(博士の個室。扉は、空き放たれた)
博士は、あたふたした呼吸で出てきた。
一同、そんな飛び出し方するとは思ってはおらず、尻もちをつく者、後ずさった者と、博士の予期せぬ行動に振り回された。
「諸君。クドラントアラート鉱石がつり合ったぞ。っと、お前らに言ってもしかたなかったな」
誰もが、ぽかんと口を開く姿。
そう、博士は素っ裸である。
パンツは、はいてるが・・・。
モウモウと蒸気を纏って出て来たのだ。
まるで、火災現場から現れた様うな恰好だった。
一番先に口を利いたのは俺だ。
「まーた、なんかしたんですか?」
心では、また、なんか、しやがったんか?
なのだが。そこは大人で。
「これで、重くなる、重くなるぞー、ははははは」
博士は、ご機嫌である。
なんか、やりやがったな。
「これから飛行実験を開始する!」
「ひー」俺は、恐怖から、もれた声をだしたが、その他諸々も同じだった。
何故かって、前回これをやって、この建物ごと、吹き飛ばしたんだ。
そん時の衝撃波は、船体も含めて全て吹き飛び、無くなった。
当然だが、この事故で怪我だけではなく、死んだ者も多い。
賠償金と被害額は、頭を抱えたのは当たり前。
どれほどの人物に頭を下げたか?
今を思えば、それらは消えるこ事は無く覚えている。
そういう予算も織り込み済みではあるが、やっていいものではない。
工場型の、このドックは、上屋根を全部解放状態に可能で、飛行船ならそのまま出航が可能だが、前回の大失敗は重ねる気はないぞ!
「やめましょうよ」
「そうだな、実験も試験もいらんな。出航しよう」
何いってんだよ、このジジィ。
「食料も水も、でたらめに積んでますから、しっかり重量計算しないと出れませんて!」
俺は、飛行船を指さして叫んでいた。
「だいたい、ここでちょっと浮かばすのとは違うでしょ」
「試験や実験だって、あらかじめ決めてある、クルーの招集をかけて、ハッチあけて周辺地域に周知して、ワイヤー牽引まで、ですからね」
博士は、聞くそぶりもなく、走るように自室へもどっていく。
お手上げだ。
こうなった博士がするのは電話だ。
いまだに携帯電話を使わないのも問題だが・・・。
どこに連絡するのか、前回の大事故と、なんも、かわっちゃいない。
博士は、すぐにもどってきた。
「クルーが足りないな」
当たり前だ、そう言っただろ。
今から緊急で招集連絡したって3日はかかる。
それより、お偉いさんや出資者の権利で乗る人だって、決まってるんだぞ。
「ひぃ・ふぅ・みぃ・よぉ・いつ・・・」
「なにやってるんですか?」
「そこらの工員を数えておる」
やーめて。おねがい。
「おお、ちょうど、お前さん入れて、足りたわい」
そういう問題じゃないんだって。
「本来の乗船客は後で乗せると、本航行は別だと言っとけば、なんとでもなる。ちょっとした試験とだけ、いっとけ」
これだもんな。
博士は、背中側、腰のベルト当たりへ手を回して、それを手にとる。
手に取った物は、拡声器ではなく、ただの新聞紙で作ったメガホン。
「君たちは、これより緊急招集としてクルーに雇い入れた」
「クドラントアラート鉱石を、それぞれに報酬としてくれてやる」
「一つ1兆という金額の、人工貴重鉱石だ」
「まぁ今回、それを使うんだが、使用後でも1億は下らん」
あれは、どう見ても浮かばないと、誰もが思う飛行船だ。
それを重くできると喜ぶ博士には、何か秘密があるということは判る。
それが、この鉱石だったんだろう。
「その、鉱石! なんなんですか? 初めて聞きますが?」
「昔はバミューダ鉱石と、言っていたものだが、当時はただの石だったんだ」
「しかし、オカルト界隈では転移石などと言われ始めてな」
「古代の謎の大陸の上空や海上、軍に至っては、海中でも失踪した件が多くある」
「それらの件では、よく、この石が運ばれて、いたらしいんだ」
「そして、近年これを研究すべく、ただの石ではないのではって、なって、事の起源を探すとな、ナチスが南極で何か探している頃の話に行き着くんだ」
「その後、ハイジャンプ計画というアメリカの計画で、石を持ち帰ったという話に至る」
「その後、この石を運んだ船が、バミューダで失踪する。そういった失踪は、もっと昔からあるので、さして特定原因などと、してはいなかったんだ」
「だが、この石と同じ物らしい石が、アトランティス大陸のあったと言われる、大西洋の海底から出て、研究が進むと、ある一種のエネルギー的な観測がでてきたんだ」
「それ自体は微細なんだが、なんらかの素粒子規模からの影響らしいとこまでは、つきとめたらしいんだが、その素粒子らしきものが、いわゆる物理学での観測限界から物理観測できないままでな」
「結局のところ、ある事をすると運動機能を生み出すという事だけが、間接的な観測で発見と、及んだ」
「それが、バミューダ近くへ行くと、石が振動を起こし、周囲の物を包むように光のようなものになって、伝搬していくらしいのだ」
「そのと時、重さが変動するという事が解った」
「しかし、重さだけではないんだ。時間や運動法則など、あらゆるものへ変容効果が見られてな」
「まだまだ、未知の鉱石となった」
そんな話は聞いた事はないぞ。
俺の情報収集力が足りないのか。
博士はその頃を語る。
「その後、儂は武、武の父、明博士と、鉱石そのものを人工的に細工してみてはどうかって、研究をはじめたんだ」
「そう、君の兄と父だよ」
おれは思った、兄がいつも父と、なんかやってたのは、これかと。
「そして、この鉱石だ」
「作ったんだ!」
「鉱石を溶かして、特殊な機能を出現させる人工鉱石を・・・」
「名をクドラントアラート鉱石と命名した」
「あとは君が知ってるかもしれん事情になるが、各地の遺跡発掘の品々が集まる博物館に管理させておったわけだ」
そこから、配送させたってこと?
「まぁ全部ではないが、想定では28個はいる予定だったので、33個集まって、新型装置は機動する」
「ちょうどいい、いまから、あのロケットブースターが重いのに、飛行船が浮く理由を伝える」
「この鉱石を35度以上で温めると、フィールドが発生する」
「人の肌で十分な温度だが、それは、またいつか話すが、フィールドが発生すると毎秒1m程度で接している物質は何かしら、エネルギーを周囲から集めて蒸着していくように表面を覆っていくんだ」
「すべて覆いつくすと、内部では反響音のような鐘の音に似た音がする」
「それだけではなく、内部は強い浮力が発生する」
「その後は、安定するように1Gの地球重力へ戻る」
「それまでは、飛行機を急降下する時に感じる物と、同じ感じ方をする訳だが、これは船や潜水艦で行っても同じだ」
「この時、この飛行船はロケットを積んでいても、船体全部で持ち上がる浮力をもつ」
「知っての通り、この飛行船は、まだ水素注入すらしていない」
そう言いながらも、博士は気にもせず話す。
そうだった、バカげた事ばかり言ってるから、一番なところを忘れていたよ。
水素タンクすら今回は買い込んでいない。
「だがこいつだけで、建造した飛行船は十分に浮く。だから、出航可能なんじゃ」
「ただ、人は人体をフィールドされると呼吸困難で死ぬ」
「これだけは覚えておけ」
「一度フィールドされた内部には入れるが、出るときはフィールドは切らないとならない」
「すなわち、航行中にフィールド内部から出る者がいると、墜落だ」
ぞっとするが、ぞっとしない事には、あいたくないな。
「博士、もしかして、そのフィールドとかいうのがあるから、あのロケットが点火しても耐えるというのですか」
「そうだ、そのとおりだ。あれだけ近い所でありながら、フィールド内には熱すら伝わらない」
「なんで?」
「知らん、結果だけしか分からんのだ。何らかの素粒子が作用しているとしか言えなくてな」
「グラビトンの発見でもできたら最高なんだが、おそらくだが、素粒子レベルでは人類は不明なことだらけで、それらの使い方すら判る事はないのだ」
「ただ、そうなったという使い方でしかない」
「フィールドの発生時、境界線となる部分は毎秒1mで、キラキラしてるので、飛び越えてしまえば人体には無影響な状態で内部に入れる」
「構造が閉じ切れば内部は一時的に宇宙空間に居る様なもんだ」
それで飛行船を考えたのか。
水素のかわりに、内部に自分たちが乗り込もうってんだな。
「あとは核反応とおなじだ」
「ウランを一定量くっつければ核反応するように、この石も接触させると機能効果を始める」
「それで、何回も配送させていたんですか?」
「それだけが事情でもないんだが、この鉱石がどういう鉱石か、世界にばれてしまってな」
「奪い合いになって、裏取引では1兆を超える試算となった」
「それが人工鉱石のほうだ」
「天然の方は、そう簡単に都合よく使える物ではないが、人工鉱石は扱い易い上、限定した機能だけを使えるので、都合良い訳なんだよ」
そんなもの、もらったら、暗殺されるんじゃないのか?
冗談じゃないぞ。
ってことは、自室で、それをくっつけてみたってことか?
蒸気がもうもうって、そういう事か!
「運用に関する所だけは伝えておこう」
「35度以上で温めるとフィールドが発生し、または、複数の石を寄り集めて加熱し始めても発生する」
「核の融点みたいに融解にはならんが、おおむね300度から400度にて安定していたので、今回も、そのあたりで止まるだろう」
いい加減な。
「鉱石が解けてくっつく事はないので、火傷せんように適当な棒切れでいじくればいい。それぞれをバラバラに離せばフィールドは消滅していく」
「消滅時は張った時と逆に、フィールドが境界をつくってパージしていくが、切れるときは境界を飛び越えなくても構わない」
「あとは鉱石の量だ。単純に多くなれば重くても持ち上がるし、逆に数を減らせば、重くなるので、地面へ降りる」
「単純で操縦しやすいだろう」
そうはいかねーだろ。
抑角や左右の方向陀舵だって、どうするんだ。
ほかにも幾つもあるぞ。
バランスってのは大事だし。
「これを設置する位置は重心点、そこから前に置けば機首が上がり、後ろへ持って行けば船尾が上がるので、これを上昇下降時に使い、操舵は船外の舵だ」
「旋回ラダーとしては左右に移動させると船体が傾くので、あとは舵で運用する」
「前進と後退には鉱石の前後量の配置の構造で増減し、加速や減速を操作する」
「加速をそのままにすると、どんどん加速するので、必要に応じて操作をする」
「こいつは、もともと飛行船だ。主動力のプロペラで通常の動きにも問題はない」
以上ということか。博士は部屋にもどっていた。
おい、どうするよ。
そんな声が工員からもれるが、金額が金額だ。
工員の一生でも稼げない金額だ。掛けだろう。
帰ってこれるなら大金持ち、沈めば夢見たバカか。
そういう事情を口にする者達になっていった。
「あの、すいません」
「博士の話は判ったんですが、この飛行船での天候アクシデントに対して大丈夫なんでしょうか?」
さーね。
俺も聞きたいよと、横を向いて、声の主を見れば。
工員でも操縦席あたりを担当していた女性だった。
彼女は昔、俺の仕事を手伝って、米海兵に居た一人だった。
TR-B2の情報をくれた人だが、仕事柄、世界を巡っていて、こんな所で合うとは思わなかった。
いわゆるスパイなんだが、詳しい話は別の時にしよう。
「あの爺さんは、兄さんが言うには、切れ者らしいよ」
「父も慕ってたし、師と言っていたから、そうとうなんでしょう」
「武さんは、そちらでも、結局、見つからなかったのですよね」
「ああ、いろんな事があったけど、帰ってこないね」
「手紙一つなし、そんな兄さんではなかったのに・・・」
俺と彼女は兄を通して、もしかしたら家族になっていたかもしれない人だ。
武、兄さんは、きっとどっかで何かすごい事してるんだ。
そうじゃなければ、父が研究に熱をあげて、いなくなる訳がない。
そもそも、この博士だって関わってるに決まってる。
いずれ聞き出してやる。
俺は、それが切っ掛けで、このプロジェクトの資金屋に立ったのだから。
この先の運命なんか、何も怖かねーぞ。
【本章、第001話は、ここまで】
=====================================
【ここからは、武の恋人、クリスティの思惑に暫し焦点を移す】
あ、そいうえば、TR-B2以後の開発は、どうなってるんだろう。
あれはたしか、この鉱石つかってるんだよなー。
ただの3方向自在に移動する翼面飛行機だ、なんて誰も思わないわよね。
日本のゼロ戦の雪風を3つくっつけて、どっちにでも動く思想でつくったドローンといったところだし。
テルタ翼を3枚、3方向に付けて、これを飛ばせるまで研究しろなんて言ってた時代から、今は本当に謎の乗り物だし。
グランドアラート鉱石っていってたはずなんだけど、クドラントアラート鉱石だなんて、似てるなぁ。
TR-B2以後の機体には、グランドアラートゼロという機能がついたらしいんだけど、関係性があるのかしら?
諜報部に持って帰れるなら、儲けものだわ。
そのうちに一つは、くすねるつもりだったけど。
もう少し居てもよさそう。
アメリカに帰れれば、武の捜索だって、できるかもしれないし。
光くん。ごめんね。
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【物語では視点を変える時、主人公を変えて物語を進める事があります】
【が、この小説の全体としての、主人公は
【クリスティや博士や明と武、他にも登場人物の幾つかは、隻訊★ひとみの別小説で登場しますので、SF的な世界観の繋がりや人の関係なども、おたのしみに】
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