恐怖度 100% 度を過ぎたメンヘラ女

「私なんてどうせ、どうせ!必要じゃないんでしょ!?」




 高校2年生の俺の彼女、春香は移動教室の最中に俺に向かって叫ぶ。




「なんで、電話ワンコールで出てくれないの!?LI◯Eは3分以内に返信してって言ったよね!?」


「ごめんて!部活でいそがしかったんだよ!?」


「私だって吹部だけど、しっかり返信してるよ!?」


「いや、部活にスマホは持ち込み禁止だろ!?」




 彼女、春香は度を超えすぎたメンヘラ女。そろそろ別れよっかな。なんかメンヘラ過ぎてきついし、束縛されてると友達とゲームできねーよ。




「凌くん、愛してるよ。はい、お返しは?」


「ああ、俺も好きだよ」


「好きじゃない。ア・イ・シ・テ・ルでしょ!?」


「あ、ああ。愛してるよ」




 正直、もうめんどくさい。かわいいから1年付き合ったけれどもう疲れてしまった。電話ワンコールなんて無理に決まっている。LI◯Eも3分以内だぞ?サッカー部としては結構ストレスになってしまう。




「おーい凌。今日の部活は休むなよ」


「ああ、もう風邪治ったからな」


「凌くん、昨日も返信してくれなかったね!?」


「いや、風邪引いてたから......」


「そっか、私なんて、そのくらいの存在感しかないんだ」




 春香は筆箱からカッターを取り出して手を切ろうとする。




「そんなことないよ!春香、やめろ!血が出るぞ!」


「やった!心配してくれた。今回は許してあげるよ凌くん!」




 ああ、なんでこんな人と付き合ってしまったんだろう。





「凌、先に行ってるぞ」


「ああ」




 ピロンッ。とスマホがなる。春香からだ。




《凌くん♡あとでバレンタインデーのチョコ渡すからね♡》


《ああ、ありがとうな。これから部活だから連絡返せなくなるけど、ごめんな》


《え!?それってあたしより部活が大切ってこと!?》


《いや、でも、もうすぐ大会だからごめん!》




 ピッ。っとスマホの電源を切る。




「はぁ」




 本当、体がだるいわぁ。



https://kakuyomu.jp/works/16818622171492432336

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