第5話一緒の部屋で寝るなんて聞いてない!!

「流星さん!流星さん!」


「んぅ…ああ…」



意識が覚醒した。俺はゆっくりと起き上がり、傍にいる優子を見ると琥珀色の瞳から大粒の涙を流しながら俺を心配そうに見つめている。


何がどうしたんだっけ?そうだ!確か風呂でのばせたんだった。恥ずかしいことに優子の体に興奮してのぼせたので俺の自業自得だ。



「もう!心配しました!!」


「悪い」



優子は俺の体を力一杯抱きしめる。こんなに心配して貰っている所。申し訳ないのだが、抱きついたことによって優子の大きな胸がダイレクトに伝わって漫画みたいに興奮して鼻血が出そうだ。


本当に俺のことを心配していたのか。俺はしっかり服を着せられているのに対し、優子は上しか着ていない。



「本当に!いきなり意識がなくなったので心臓が止まるかと思いました!!」


「ごめん、ただのぼせただけだから」


「もう体の方は大丈夫ですか?」


「うん、なんともないよ」


「それなら良かったです」



やっと安心出来たのか。優子は心底安心した表情になる。それにしても俺と優子は今日出会ったばかりなのに俺の何が彼女をここまで駆り立てるのだろうか?。


助けて貰った恩義?。

それとも俺に惚れている?。


ないな俺にこんな美少女に惚れられるような長所はないし、助けて貰ったことに対する恩義で優子はここまで俺の世話を焼いてくれてるのだろう。


せいぜい優子が満足して俺から離れるまで優子の世話になろうかな…



「それよりも明日から学校だけど、優子はどうするの?」


「どうするとは?」


「だって俺らの家に優子の制服とかなくない?」


「あーそれなら心配なく、流星さんが寝ている時に父が一通り生活に必要な荷物は届けてもらいました」



と言いながら部屋の隅に置いてある。見慣れないキャリーケースを指差す。いつの間に持ってきていたんだ。


優子の準備の良さに感嘆する。



「ふふっ、明日から楽しみです。流星さんと同じ高校に通えるの」


「マジで!?俺が編入する高校に優子通ってるの?」


「はい、夕食前に流星さんのお父様に確認して同じ高校だということを知りました」



明日から新しい高校に通うことになるが。優子がいるなら最悪ぼっちになることはないから安心出来る。



「優子がいるならなんとかぼっち回避できそうだ」


「私は流星さんとほとんど行動するので学校で1人になる暇はないですよ」


「はははっ、ほどほどに頼む」



優子の真剣な顔に本当に学校で四六時中。俺の側に居そうなので苦笑いをしながら一応効力はないと思うが、釘を刺しておく。



寝る時間になって問題が起こった。


そう!優子の寝る場所がないのだ。


俺はしょうがないので男が使っていたベットで寝るのは嫌だろうけど優子には俺の部屋のベットを使って貰って。


俺は一階にある。リビングのソファで寝ることを提案したのだが、すぐに優子によって却下されてしまう。


優子は「体が痛くなちゃいます」と言われて提案を受け入れて貰えず、ならどうするのか?となっていると…


優子が一緒のベットで寝ましょう!!と言った。


流石に俺もこれはまずいということがわかるので頑なに断ったが、優子が死にそうな顔で学校「私なんかと寝たくないですよね…あはは…」なんていうから断りきれずに現在。シングルベットでぎゅうぎゅう詰めで狭い中2人でベットに横になっている。


一月で寒い季節ということもあり、2人で横になっていると優子の体温が伝わり。寒さを感じずに逆に暖かくていい感じだ。


でもそれ以上に女の子と一緒に寝ているという事実で時刻は23時を回って。普段の俺なら既に寝ているが優子の体の柔らかい感触にドキドキしてとても寝れるような雰囲気じゃなかった。



「流星さん」


「はい!?」


「ふふっ」



いきなり声を掛けられて、ちょっと返事する声が大きくなってしまう。



「私なんかちょっと寝れないです」


「同じだ、俺もなんか寝れない」


「なんで寝れないですか」


「優子みたいな可愛い子と一緒にベットで寝てるって考えたらドキドキして寝れない」


「///」


「いきなり顔真っ赤にしてどうしたの?」


「あぅ…あぅ…いきなり可愛いっていうから」


「可愛いね」


「///、もう!可愛いっていうの禁止です」



優子はまだ真っ赤な顔をなんとか落ち着かせていた。



「それで話の続きなんですけど、私も男の人と一緒に寝るのは初めてなのでドキドキします」


「そうなの?なんか意外かも」


「あれ?私なんか誰とでも寝る痴女だと思われてます?」


「いや、なんか優子モテそうだから彼氏の1人や2人いそうだなって」


「彼氏なんて出来たことないです。それに告白してくる人は大体。体目的だったりする人が多いので付き合ったことはありません」


優子は苦虫を潰したような顔になる。何か嫌なことがあったのだろう。それにしてもというべきか優子の話を聞く限り優子はやはりというべきかモテるようだ。逆にこんな可愛い子がモテないわけがない。



「ちょっとこの話はやめましょう。楽しい話をしましょう。明日から新しい高校ですけど何がしたいですか」


「んー部活とか興味あるかな」


「運動部ですか?」


「いや、文化部入ろうかなって」


「いいですね。私も一緒の部活入ります」



夜通し話していたら、気付いたら寝ていた。





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