さみしい

 さよならが見つからず、静かに息を吐く。

 みんなが知らないうちに、いつもは去っていくけれど。

 しかめ面で「行くの?」と聞くと、最後に振り返って、ミントをくれた。

 いつかまた、さっと身を翻す彼の向こうで、水面が白く輝いている。

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