名もなき、優しい人の正体は。

親に怒られ、学校にも居場所がなくて、ただ逃げるように辿り着いた夜の海。
誰もいないはずの砂浜で出会った、綺麗で、あたたかくて、優しいお姉さん。
まるで月光のように静かに、少年の心を照らしてくれるその人の正体は……。

その優しさにすがりたいと思った瞬間、読者にも背筋が冷たくなるラストが待っています。
ひと夏の出会いのように美しく、そして、ふと心の隙間に入り込んでくる。

真夏の夜に、ひんやりした思いをしたい人に。おすすめです。
招いては、いけないのです。