第29話「異世界連合の誕生!? フェルネ村、超大国へ」

■フェルネ村の名、異世界へ響く

「レオン様、南方のアスヴァン領、そして東のリューン領から提案書が届いています」


ティナが広げた書簡には、見慣れない紋章がいくつも並んでいた。


【提案概要】

フェルネ村のMagica-Excel技術を基盤とした経済・防衛・教育連携の構築。

名称案:異世界連合(仮称)

フェルネ村を中心拠点とする。


「異世界連合……」


俺は目を細めた。


「まさかフェルネ村が、周辺国の“希望”になる日が来るとは」


■異世界連合構想:三大柱

【構想骨子】


経済圏の統合


Magica-Excelによる物流・通貨管理


共同防衛協定


フェルネ式防衛網の各国導入


教育文化交流


学生交換・技術研修・Excel教育の共有化


「つまり、村が国を超えて“仕組み”を提供する側に回る」


「……レオン様、まるで帝国のような存在です」


「いや、Excel連合だ」


■議会での議論

「この規模の連携は前例がない。王都が黙っているはずがない」

「しかし王都も今やフェルネ村なしでは産業を維持できぬ」

「賛成です。連合は村の未来を守る盾になる」


議会は数日間、白熱の議論を繰り返した。


■Excel外交、始動

連合の実現には外交が不可欠。

俺は各国の代表と“Excel交渉”を開始した。


【異世界連合加盟検討国:概要】


国名 特産品 防衛力 経済力 加盟意欲

アスヴァン領 鉱石・鉄鋼 ★★★★☆ ★★★☆☆ 高

リューン領 農産物・絹織物 ★★☆☆☆ ★★☆☆☆ 中

カルディナ王国 魔法薬・工芸品 ★★★☆☆ ★★★★☆ 高


「加盟国の意欲は高いが、課題は山積みです」


「Excelがある。数値化し、問題点を一つずつ潰す」


■王都の動向

一方、王都からは監視とけん制の声が届く。


「フェルネ村が諸国を束ねるなど、許されるべきではない」

「しかし彼らの技術はもはや王都産業の基盤……」


「王都内部でも分裂しています」


「こちらが動けば動くほど、王都は後手に回る」


■異世界連合、発足

数ヶ月に及ぶ交渉の末――

ついに異世界連合が正式に発足した。


【異世界連合:概要】


中心地:フェルネ村


加盟国数:5(初年度)


連合評議会議席:各国2、フェルネ村5


連合技術本部:Magica-Excelの共同開発


「フェルネ村が……世界の中心になった」


ティナの声がわずかに震えていた。


■ノートの記録

■異世界連合・初年度指標

・連合GDP:王都圏の1.2倍

・防衛協力体制:加盟国全域に展開

・課題:文化摩擦、王都の報復リスク


「これがExcelで築いた世界だ」


■夜、アリシアの問いかけ

「レオン様……異世界連合の未来は?」


「未知数だ。でも、俺は知ってる。未来はデータと人の意志で変えられる」


「……異世界全体を、Excelで管理するんですね」


「そう、異世界全体の“スプレッドシート”を」


二人は夜空を見上げた。

そこには、フェルネ村から広がる光の帯があった。

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