夏十夜 <カクヨム短歌【ナツガタリ'25】参加作品>

安部 真夜

夏の夜の短い歌

夏至の夜 ふと眺めては 二十五の月

 爪切りの爪 浮かびし君の


アンタレス 浮かびしほのお 君想い

 届けとばかり 目をつむ


なつ夜空 戸惑う僕が あおぎしは 

僕を導く 北極星


熱帯夜 目に浮かぶのは きみの水着

涼し気な群衆なか なぜスク水?


七夕のよる 会えずの二人 空の上

振りし雨は 涙こらえず


夏の模試 志望校は C判定

深夜にペンを つなげて届け


ベガデネブ アルタイルの3つで 夏の夜

大三角形 僕/君/あの子


夏の夜 天の川に 思いを託し

  こころ流れる 届け君に


打ち上げ花火 散りゆく夜空 見上げつつ

この気持ちも共に 消えろと叫ぶ


夏祭り の前に立ち 手を差しのべ

   紅く染まりし 友の頬を見る

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夏十夜 <カクヨム短歌【ナツガタリ'25】参加作品> 安部 真夜 @abe-maya

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