微熱はつらいと知る
入院してからずっと微熱がある。37.0〜37.4くらい。普段のぼくなら気にしない程度。
若い頃や元気な頃の平熱は36.6℃くらいだったから元々はそのくらいの身体だったんだと思う。
育児と彼女のお世話に奮闘して自分を顧みる場合じゃない毎日だったから、子供と家族の奉仕が最優先で、自分の睡眠時間も食事もめちゃくちゃだった自覚はある。
なのでここ4.5年の体調はおかしくなっていた。
子どもの習い事の送迎程度の外出で37度台後半〜38℃近く発熱していた。風邪みたいな症状も少し。
熱もあるし頭頭がするときくらいはたまに鎮痛剤を飲んでごまかす。寝れば朝にはましになるからきにしない。
彼女のお世話と隙を見ての最低限の家事と旦那さんと二人の元気な子どもの食事を作る。
旦那さんは大人だから大いに手を抜かせてもらって申し訳なかったけど、そのぶん彼女と二人の元気な子どものケアに自分の時間と体力を全フリをする日々だったのだ。
気にするようになったのはここ3年は世界を騒がせている新型の感染症のおかげでいろいろな場所の入口で体温をチェックされるようになったときだ。
“彼女が病院に行く時に付き添えない”が一番の問題だと思った。
発熱と風邪症状のある状態での外出は厳禁の世の中だったのだ。とはいえ僕には彼女のお世話が世界のすべてだったで困った。
なので熱は下げなきゃいけないなと、一念発起して病院を受診をしたら自分が喘息であると診断を受けた。
これが一年くらい前の話。なので本当に喘息ビギナーなのだ。
アトピーやアレルギーのある体質だから、たまに内科で「喘息って言われたことありますか?」と聞かれてはいたけど、診断を受けたことはなかったからいざ喘息と言われた時にそんなに違和感はなかった。
喘息がなんたるかはよくわかってなかったので病名がついたからこのわけわらん発熱と咳が出やすい身体を治療してもらえるなという安心をもらえた感じ。
毎日のステロイドの吸引薬と、モクモクする吸入と、飲み薬で毎日管理する。
モクモクするための吸入器は彼女が使っていたから家にあって助かった。
最悪みたいな体調は抜けたけどそんなにすぐに改善はしないし、相変わらずちょっと出かけては37.5℃超え発熱レベルの生活は当たり前の日々だった。
入院してから微熱はしんどいことを知った。
37.1〜2くらいはポカポカぼんやりくらいだけど37.4℃となるとぐったりだ。
今までなんであんなに動けていたんだかサッパリわからない。
身体がぐったりして動けない。
冷やしていないと頭もガンガンしてくるし思考もぼんやりだ。
緊張感の気合いの武装が取れるとこんなにも身体は弱いんだろうか。
鎧が剥がれて心までふにゃふにゃになってしまったんだろうか。
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