いたい!
上半身がいたい!
首からお腹くらいまでの幼稚園児さんが四角く描く部分がぜんぶ!
細かいマキビシが血管を流れているみたい。
いたくていたくて呼吸をしようとすると咳が出る。でも咳なんてしたらちっちゃきマキビシがビシビシ刺さってくるように感じる。
リハビリのときに理学療法士さんに教えてもらった必殺の呼吸法“いっぱい吸ってそれ以上に吐く”を早速試してみる。
咳をしながらヒーヒーフーフー。
そして横になって布団をぐるぐるにして右を向いて呼吸を確保だ。
これはビッグネームの彼女のリハビリで学んだやつ。彼女は常に学びをもたらしたの。すごいやつ。
彼女のおかげでどうにか落ち着いた。
これが“肺が痛い”ってやつらしい。
彼女の最期はもっと痛かったろうな。人工呼吸器をつけてICUに入ったし、もう肺も心臓もすっかり使い切っていたから。
少しでも一緒にいたくて辛いことと痛いことを強いてしまったから僕は何も言えない。
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