第4話 南北朝時代

 この時代は、日本史上まれに見る「天皇がふたり存在した時代」。

 忠義と裏切り、理想と現実、そして「南朝」と「北朝」、どちらが正義かさえ定かでない、

深い混沌と哀しみの時代です。



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🏯 大河ドラマ『月影ノ檄(つきかげのげき)』


✦ テーマ


「誰がために剣を振るうのか――。二つの朝廷と、裂かれた魂が織りなす、幻の国譚。」



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🧑‍🤝‍🧑 主なキャスト(実在人物中心)


主人公


楠木正成(くすのきまさしげ):

 大沢たかお

 悪党出身の戦略家。義と忠を胸に、足利に抗い続ける“南朝の名将”。




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後半の主人公


足利尊氏(あしかがたかうじ):

 藤原竜也

 武士の時代を築いた男。優しさと迷いを抱え、正義と現実の狭間でもがく。




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キーパーソンたち


後醍醐天皇(ごだいごてんのう):

 國村隼

 南朝の象徴。理想に燃えすぎた皇帝。現実との乖離が、国を裂く。


新田義貞(にったよしさだ):

 窪田正孝

 南朝の若き将。真っ直ぐすぎる信念が、やがて命を焼く。


足利直義(あしかがただよし):

 妻夫木聡

 尊氏の弟。冷静で聡明な調停役だが、兄弟間の亀裂に悩み続ける。


北畠顕家(きたばたけあきいえ):

 中村倫也

 天才軍師。若くして戦局を動かすが、理想に殉じて若くして散る。


楠木正行(くすのきまさつら):

 横浜流星

 正成の息子。父の遺志を受け継ぎ、最後まで“忠義”を貫く。




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📘 あらすじ(全12章構成)


第1章:風、悪党より起つ


河内の山中で、楠木正成が挙兵。悪党と蔑まれながらも、その知略が京を揺らす。


第2章:夢の如く、建武の新政


後醍醐天皇、鎌倉幕府を倒し建武の新政を開始。しかし理想は早くもほころび始める。


第3章:義の剣、裏切りの道


足利尊氏、後醍醐に背き六波羅探題を制圧。仲間たちの間に不信と動揺が広がる。


第4章:月影、二つの帝


南朝(吉野)と北朝(京都)、ふたつの朝廷が並び立つ。日本は真っ二つに裂かれた。


第5章:正成、湊川に散る


足利軍を迎え撃つ正成と正行。絶望の中で語られる父子の別れと忠義の意味。


第6章:暁の策士、顕家進軍


北畠顕家、東北から電撃進軍。戦の天才として尊氏を追い詰める。


第7章:兄弟、静かなる決別


尊氏と直義、理念の違いから対立が表面化。戦国時代の遠い予兆。


第8章:鎌倉の炎


新田義貞、鎌倉に突入。しかし背後に謀略が走り、討死。理想の若者がまた一人。


第9章:南都焼亡


奈良の興福寺が焼き払われる。武家政権の暴力が、信仰と文化を蹂躙する。


第10章:忠義と覚悟と


正成の息子・正行、吉野を発ち北上。尊氏との再戦を誓う。


第11章:四条畷、雪に散る


正行、四条畷にて壮絶な最期。雪の降る戦場で、最後に見たものは父の背だった。


第12章(最終回):義と夢の墓標


和睦により南北朝合一(1392年)。だが、それは夢の終わり。

義に殉じた者たちの墓前に、ひとりの青年が立つ。

「この国に、まだ“正義”はありますか――?」



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🎶 音楽・演出


音楽:菅野よう子


語り:美輪明宏(幽玄かつ厳かに)


オープニング映像:燃える吉野の山、風に散る桜、刀と写経、そして割れた天皇の御影




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🎭 スピンオフ候補


『楠木正行 ― 若き忠義』


『直義と尊氏 ― 兄弟の幕間』


『顕家伝 ― 天才が見た未来』


『怨霊と陰陽師 ― 吉野に眠る闇』




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 この後は、室町幕府の分裂 → 応仁の乱 → 戦国時代へと進めます。



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