単なる呪いの人形の話かと思いきや、背後に潜む壮大な歴史ミステリーの気配に興奮が収まりません。
写真の裏に書かれた血のようなインク、外交官モルガン氏の病弱な娘、そして神無郷の洋館。散りばめられたピースが少しずつ繋がっていく快感は、極上のミステリー小説を読んでいるかのようです。特に最新話でクロエちゃんが口にした源という人物の名前。これが常世神社の過去に関わる人物なのか、それとも呪いの元凶なのか、考察が止まりません。
怪異の背後にある人間の愛と憎悪の歴史がどう紐解かれていくのか、読者同士で語り合いたくなる圧倒的な引力を持った作品です。
カテゴリが「ラブコメ」になっていますが、現代ファンタジー色の強い作品です。
後半になればなるほど、退魔師感が増し、個人的には読みやすいと思いました。
金髪碧眼。
片目がないビスクドールをもらった男子高校生・律が主人公です。
ビスクドールを手にして以降、怪異に見舞われ続けますが、その理由に隠された一途な愛に触れられるお話でした。
「ビスクドールをもらって、丁寧に扱い、会話とかしちゃう優しい男子高校生」というのに、当初若干のチグハグ感は感じなくもないのですが、読み進めるとおもしろくなっていきます。
本作に限らず、細かいことは気にせず、読み進めていくとクライマックスがあって、カタルシスが昇華されるのが作者さまの作品の特長だと思います。
男性が優しいところと、女性が強めなところも、私は好きです。
あと、やはり愛は一途な方が感動的なんだなぁと、気付かされました。
ひょんなことから高校生の律のもとにやってきた1体のビスクドール。
この取り合わせからして、いったいどうなるのか!? という滑り出しですが、人形とはいえ、やっぱり美人(?)には弱いのが高校生男子(笑)
……と、コミカルな展開を楽しく読み進むと、あにはからんや……どんどん謎が降りかかってきます。。。
折り重なる怪異、過去から現在へつながる因縁、愛と哀しみに満ちた三代にわたる壮大な物語です。
でも、ベースは青春真只中の律を中心としたラブコメ風の明るいタッチで描かれていくので、ホラーが苦手な私でも楽しく読めました。
なにより、降りかかる謎が気になって、こわいというより、早く続きが読みたいという気持ちにさせられます。
それもこれも、やはり美人のビスクドールの成せるワザなのかもしれません。。。
軽いノリで気軽に読み進めることができる、ライトな雰囲気のホラーコメディ作品です。
ラブコメ要素はタイトルが1割、本編で1割の計2割といった感じで、残りの8割が怪異と向き合うアクションホラー要素と、日常と怪異が入り混じったコメディ要素といった感じなので、ラブコメ要素を期待して読むと、少々肩透かしを食らうかもしれません(そういう意味では「惜しい!」と思います)。
注目すべきは、話が進むにつれてヤバさが徐々に強まっていく呪物の数々。
それらが及ぼす怪異現象が、ライトな書きぶりながらもしっかりと表現されています。
それにつれて、物語のシリアス度も徐々に強まっていき、それに魅入られ思わず深くはまっていくことでしょう。
あくまでライトなホラーなので、痛々しいバイオレンス展開やゾワゾワする不快な怖さなどはありません。
そのため、ホラー要素が苦手な人でも、気軽に楽しむことができるでしょう。
1話あたりのボリュームが軽めなのも手伝って、非常に気軽に楽しめる作品です。