半分こ

Rie

— いい奥さんでいてね —

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わたしの名前も知らないのに

勝ち誇った顔で 腕をとらないで


その指輪、似合ってないわ

あなたの手には 綺麗すぎる嘘がついてる


彼が帰るのが”家“だからって

心まで そこにあると思ってるのなら

…そう、幸せな人ね


ねぇ、奥さん


あなたが夕飯を用意して 帰りを待っている間

彼はわたしを 喉が渇いたみたいに 貪ってた

あなたのことなんて 一度も出てこなかったわ


言い訳も 理性も 全部脱いで

ただ わたしを 飲み干すみたいに求めてた


ぬくもりを 最後に受け取ったのは わたしよ


――ねえ、知ってた?

あの人 わたしの名前を呼んで、果てたのよ


ねぇ

嫉妬なんて お互い様でしょ?


あなたが灯した照明の下へ

彼が戻るころには

わたしの匂いなんて どこにも残っていない



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半分こ Rie @riyeandtea

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