第22話 ◯月◯日 手紙

 みなさん、こんばんは。深月美咲です♪


 今日は心の余裕がなくて・・学校の報告ができません。


 今朝、学校に行くと・・


 私の机の中に手紙が入っていたんです。


 封筒には差出人の名前がなく・・


 消印もありません。


 そして、あの『地獄の黙示六』さんのブログにあった手紙と同じように・・封筒の中には、丸に縦一本線が描かれた紙が一枚だけ入っていました。

(第10話 ◯月◯日 『地獄の黙示六』さんのブログ 第287回)


 でも、『地獄の黙示六』さんの場合と違うのは、その紙に字が書かれていたことです。


 印刷された文字で、こう書かれていました。


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深月美咲


明日、放課後、真野神社へ来い


来なければ、お前の友だちの命はない


このことは、鴨居小百合、黒木明日香には話すな


二人に話したならば、お前の友だちの命はない

========


 私の背筋に冷たいものが走りました。


 学校の中で、こんな手紙が置いてあるなんて・・


 私は、最初、誰かがN女に侵入して、この手紙を置いたのかって思いましたが、すぐに、その考えを打ち消しました。


 以前、N女の怪談話について、先生方や警備員さんから話を聞いたときの、警備員さんの話を思い出したからです。


 あのとき、警備員さんはこう言っていました。


========

警備員:田代幸次「えっ、誰かが学校に侵入? あはは。無理だね。私たちはね、二人一組で、平日の朝7時から夜の7時まで、N女子高に勤務しているんだよ。それ以外の時間は、入口が施錠されるし、学校が契約している会社が、学校内に設置されたモニターで校内を監視しているんだ。だから、昼間は私たちがいるし、夜はモニターの監視があるから、外部からは学校に侵入することなんて絶対にできないよ。・・えっ? 授業中に抜け出して行方不明になった生徒だって? ああ、そのことなら覚えているよ。あのときは、警察もやってきてね、学校の関係者と警察が懸命になって校内を隅々まで探したんだけど、何も見つからなかったなぁ。・・えっ、N女子高の怪談? 女の看護師が死体を運ぶ? あはは。残念ながら、一度も見たことはないね。そんなのテレビの見すぎだよ」


(第3話 ◯月◯日 先生へのインタビュー結果)

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 警備員さんは、はっきりと、N女に外部から侵入することなんてできないとおっしゃったんです。


 すると・・


 N女子高の中に、手紙を私の机の中に入れた人間がいるということになります。


 一体だれが・・


 そして、ここに書かれている『友だち』って、玲奈、夏葉、優花のことに違いありません。


 私の頭は真っ白になってしまいました。


 もう、今日は授業どころではありませんでした・・


 そんな私を不審に思って、玲奈たちが、さかんに「どうしたの?」って聞いてきました。私は最初、手紙のことを黙っていたのですが・・いつまでも隠しておくことができず・・とうとう、放課後に玲奈たちに話してしまったんです。


 いつもの、AIビデオツールの文字起こしです・・


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録音録画開始:2025年〇月〇日〇〇時〇〇分

場所:N女子高校2年2組教室


(教室の中で水野玲奈、山之内優花、石本夏葉、深月美咲の4人が集まって相談をしている。4人以外は教室には誰もいない。)


(美咲が机の引き出しから、手紙を出して3人に見せる。)


玲奈「これが、その手紙なのね」


優花「これって・・犯人がN女の中にいるってことじゃんか」


美咲「私、怖いの・・」


玲奈「N女の中に犯人がいるなんて・・」


夏葉「でもさ、この友だちって、私たちのことよね」


美咲「ごめんなさい。みんなを巻き込まないようにしてたんだけど・・こうして、巻き込んでしまった」


夏葉「美咲、何言ってんのよ。私たちは友だちなんだから・・そんなの気にしなくていいよ」


玲奈「そうよ、美咲。私たちが守ってあげるって言ったでしょ」


優花「美咲、元気を出しなよ。私たちがついてるからさ」


美咲「うん・・。みんな、ありがとう」


優花「でもさ、美咲に真野神社に来いって・・どういうことだろうね?」


玲奈「きっと、罠が仕掛けてあるんだわ」


夏葉「でも、玲奈。犯人はN女の中にいるのよ。美咲を狙うんなら、N女の中で狙った方が手っ取り早いでしょ。どうして、真野神社に呼び出すの?」


玲奈「そ、それは・・う~ん。言われてみれば・・確かに、そうよね。夏葉の言うとおりだわ。犯人は美咲をどうして真野神社に呼び出そうとしているのかしら?」


優花「じゃあさ、みんなで真野神社に行ってみようよ」


美咲「えっ、みんなで・・」


優花「そうよ。だって、この手紙には・・鴨居先生と黒木さんに話すなと書いてあるだけで・・私たちが美咲と一緒に真野神社に行ってはならない、なんて書かれていないよ」


玲奈「そうね。それはいい考えだわ」


夏葉「私も賛成。みんなで、その真野神社に行ってみましょうよ」


美咲「でも、そんな・・みんな、危険だわ」


玲奈「美咲が一人で行く方が、もっと危険よ」


優花「そうだよ。美咲は私たちの中で、一番頼りないんだからさ。私たちが付いていって、美咲を守ってあげなきゃ」


夏葉「そうだよ、美咲、友だちなんだから、そんなの当たり前でしょ」


(美咲がハンカチで目をぬぐう。)


美咲「みんな・・ありがとう・・」


優花「ほらほら、また泣く。もう、美咲は泣き虫さんだね」


夏葉「だから、美咲は私たちが守ってあげなきゃいけないのよ」


(そのとき、足音がして、教室の入口から、日本史の教諭の天岸あまぎし菊乃先生が入ってくる。)


天岸「また、あなたたちね。いつまで教室でおしゃべりしてるの。もう帰りなさい」


玲奈「先生・・・先生は、この前、私たちが教室で話しているときも、教室にやって来られましたね?」


天岸「そうよ。私は生活指導を担当しているから、放課後は校内を見回ってるの。もう、あなたたち、何度も私の手をわずらわせないでよ」


玲奈「はい。分かりました」


(4人と天岸先生が教室の外に出る。天岸先生は、そのまま廊下を歩き去る。4人が教室の入口で話す。)


夏葉「また、天岸先生、いつの間にか教室に入ってきたわね」


優花「この前と同じように・・きっと、私たちの話を立ち聞きしてたのよ」


玲奈「生活指導で、教室を回ってるって言ってたけど・・まるで、私たちを監視しているみたい・・」


優花「生活指導だなんて・・そんなの何とでも言えるわ」


夏葉「ねぇ。ひょっとして・・天岸先生が・・その手紙を・・」


美咲、玲奈、優花「・・・」


玲奈「とにかく、明日の放課後、私たちで、その真野神社に行ってみましょ」


録音録画終了:2025年〇月〇日〇〇時〇〇分

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 明日、真野神社で・・何が私たちを待ち受けているのでしょうか?

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