ある出来事が原因で性別が変わり、ルリィとして生きることになった主人公ライリィ。
外見の変化によって生じる葛藤や、それを乗り越えた先に築かれる関係性など、色々なことを考えさせられるお話です。
ルリィが癒しの力を使って敵と対決するシーンは、他のファンタジー小説とは違った味わいがあり、強い個性があります。
また、物語の構造が「悪を倒して問題を解決」という、単純なものではないという点も素晴らしいと思いました。
「お互いの違いを矯正するのではなく、認め合うことが大事 」とする作品のテーマが一貫して描かれており、悪役さえも救おうとする主人公のひたむきさが心を揺さぶります。
読む中で幾度もハッとさせられる、深みのある王道ファンタジーです。