13

話題があちこち飛びながらも箸が止まらないリナに、応戦する達也、時々ぼそっとツッコミをいれる松田。




なんてことない会話、

穏やかな時間が流れていた。








そんな空気を、

達也の突然の大声が切り裂いた。










「こうきーーーーーーーー!!!!!!」






声が響いた瞬間、全員の手が止まる。






流れていた時間が、

何かの合図かのようにピタリと止まった。



一瞬で、場が凍りついたのがわかる。







「ちょっと!!!」




リナが眉をひそめて達也を睨んだ。

明らかに不機嫌な顔。



松田は何も言わず、

黙って、またうどんをすすり始めた。







顔を上げることができない。


それでも気になって、恐る恐る

横目で振り向く。








「………」



「三咲、」








立っていたのは、長谷川先輩









「………ひさしぶり、」








サッカー部の一つ上の先輩で、


元カレだ。




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