第2話

第2章:夢の力、現実の壁


最初の『ドリームマスター』は、“気になる存在”として奈緒子の記憶に残る夢。翌朝、彼女は光輝に微笑みかけて言った。


「昨日、ちょっと不思議な夢を見たの。田中くんといて…楽しかった気がする」


光輝は小さくガッツポーズを決めた。攻略ノートが動き出す。

   •   【第1回】:気になる存在(成功)

   •   【第2回】:70%好意(告白一歩手前)

   •   【第3回】:告白成功

   •   【第4回】:保険

   •   【第5回】:未来設計


だが恋だけではない。奈緒子と同じ高校に入るには、偏差値を30上げる必要があった。光輝は1日16時間の勉強を開始する。


ある日、奈緒子がぽつりとこんなことを言った。


「昔ね、夢の中で元気になれるお守りを使ってた気がするの。変な記憶だけど…小さい頃、病院のベッドで」


光輝は一瞬動揺する。だが奈緒子はそれ以上語らなかった。


不安を覚えた光輝は、再びサタニャンを呼び出す。


「夢の効果が薄れてきてる気がする。これって…」


「言い忘れてたニャ。ドリームマスターの効果は約1ヶ月で半減する。心に残る“深い夢”じゃないと、本気の気持ちは動かせないニャ」


光輝は決意する。「次は、もっと深く、強く、奈緒子の心を動かす夢を作る!」

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