受験生の切実な想い、キモチをこめた短歌、10首。
ナツガタリ'25【短歌賞10首連作部門】参加作品です。
レビュワーは、そんなに多くの短歌を読んだワケではありませんが。ただ、恋の短歌、ダウナーな短歌、よりリアルを詠む短歌と、作者様の色が出るなか、今回の10首は、受験に挑む、その感情を繊細に詠まれているのが印象的でした。
ここで作者様をご紹介しましょう。
ほしレモン先生。
中学三年生の歌人、小説家、エッセイも書くマルチライターにして愛猫家。そんなほしレモン先生、短歌は今回がはじめてという。
いや、初めてだから。
なおさら、言葉という言葉がリアルで。本当に混色されていないストレートな色合いとでもいえば良いか。
多くの人にとって「受験」ってあの頃は大変だったけれど、今となっては懐かしい案件だと思うのです。
そこを今、まさに直面している人の偽りない感情が読める。そこを短歌で凝縮し、その瞬間隼かを触れるという贅沢。
作品で感情に触れることは多々ある。むしろ作者勢としては、そこを狙うでしょう。
でも、純粋な感情を目の当たりにすることは、なかなか無い。
(今回の短歌賞では、そういう作品に出会えたことが僥倖で。もちろん、この10首もその出会いの内の一つです)
詩歌は言葉を尽くした装飾が、一つの表現方法だとは思っていますが。その装飾を取り払って、よりシンプリーな言葉で、僕らの感情を突き刺す。この10首は、忘れて――置き去りにした感情を揺り動かしてくれるのです。
まぁ、そんなレビュワーの蛇足はどうでも良いのです。
1首31音、計310音の純粋な感情。
大人になった今だからこそ、この原色のリアリティー。
あの時の感情を、もう一度思い出してみませんか?