第39話 窓際のお嬢様の非日常
パーキングエリアといえば勿論、そのご当地グルメが食べられるフードコートに立ち寄らない人間はいないんじゃないだろうか?
いや。そんな人間はいない。
何せその地域特有の文化が詰まった集大成が集う場所。それがまさに高速インターのパーキングエリアと俺は勝手に思っている。
「汐崎君……フードコートに人がいっぱいです。大変です。襲われてしまいます」
七宮さんはいったい何を言っているのだろか? 常時頭があれな状態の葵みたいな事を言わないでほしいものだな。
「休日の公共の場なんてどこもこんなもんさ。それよりも早く昼飯にしよう。朝から色々あって腹も減っているしさ」
俺は七宮さんにそう告げると彼女の右手を掴み券売機の方へと進み始めた。
「へ? そ、そうですね。私とした事が失念していました……はわわ//// な、何で汐崎君は私の手をいきなり握るんですか? こんな
この娘はいったい何を言っているんだろうか? だいぶ夏の暑さにやられてしまっているな。
「ぼーっとしてると他のお客さんの迷惑だからし。早く券売機で昼飯選ばないとだろう? 早く行こうぜ」
「は、はぎゅいっ!」
俺は少し強引に七宮さんの身体を引っ張りる様に券売機がある方へと移動した。
◇
「お待たせしました~! あつぎ豚の炙り豚丼5人前とえびえび焼き4人前です~! お買いあげ
ありがとうございますっ!」
「……量。多いな」
「……はい。連打しちゃいましたから」
そう。七宮さんは連打しまくっていた券売機のボタンを────
◇
《券売機前》
(七宮さん。この券売機で自分が食べたい料理メニューを選んで押すんだ。あ~、でも子供の遊びみたいに連打しちゃダメだからな)
(わ、分かりました。れ、れ、連打ですね。汐崎君)
カチャカチャカチャカチャッ!!
七宮さんは
『お買いあげありがとうございます。お買いあげありがとうございます。お買いあげありがとうございます』
おお、どうやらこの自動券売機ちゃんとお礼を言うタイプの自動券売機か。普段から俺に傍若無人な態度を取る葵とは違って優秀な自動券売機だな。
『お買いあげありがとうございます。お買いあげあげありがとうございます。お買いお買いあげあげありがとうあげあげとうございまままま!!』
七宮さんが販売機のボタンを強く押しまくっているせいか。販売機が変な反応し始めた。
「キャアア! 汐崎君。この販売機さん。壊れ始めちゃいましたー!」
「壊し始めているのは七宮さんの方だけどな……取りあえず。販売機から手を放そうか」
「は、はいいい!!」
俺は七宮さんの両手を押さえると販売機から距離を取らせた。
◇
《フードコート テーブル》
「光栄です。雪乃お嬢様。これ程美味しい御食事を雪乃お嬢様から頂けるとは」
「はい。残さず食べて下さいね。クラウスさん」
車で待機していた七宮さんの執事のクラウスさんに来てもらい頼み過ぎた昼食を3人で食べている。
「おー、どんどん食べてくれる。クラウスさんは俺の救世主だな。良かった……」
最初はこの頼み過ぎた料理をどう処理するべきか途方にくれていたが。大食間のクラウスさんが来てくれたお陰でなんとかなりそうだ。
しかしいつも冷静沈着な七宮さんでも場所によってはあんなに慌てる事があるんだな。
彼女の新たな一面が見れて少し得をした気分になった俺なのだった。
◇◇◇
こちらの作品もよろしくお願い致します。
《オープンワールドRPG型エロい百合ゲーの悪役令息に転生した僕は破滅したくないので好い人に徹してたら何故か主人公〖♀〗に溺愛されてしまったんですけど》
https://kakuyomu.jp/works/16818792436373745336
異世界転生ラブコメです。応援、フォロー、レビュー等頂けると嬉しです!
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