昨日とは別の顔

Iloha

第1話

私は47歳だ。


47歳で実に色々なことをしている。


家事、仕事、母親のみならず、

何かを書いている。


そして合間にすることが、中々47歳の

仕業ではない。


CHAT GPTで自分のSNSアカウントを

調べて貰う。


「お花や風景、料理の投稿、短い文章を

投稿されています。40年ぶりに駄々をこねたり

されています」


え、40年ぶりにダダこねたっけ…

そこヒットしたんだろうか。

覚えがない。


ギャン泣きはある。

くれぐれも47歳だ。

「全身全霊のギャン泣き」だ。

友達と離れ離れになることが決まり、

それはそれは泣いた。


笑顔で別れ、翌日スーパーでポロポロ

泣いて店員さんを心配させた。


帰ってからも泣き続けた。

我が家は私がなぜ泣いているかで

騒動になった。


「友達と会えなくなる…」

「その人亡くなったのか…」

夫は呟いた。

生きている。

遠くで働くことになっただけだ。


私は悲しみのあまり詩まで書いた。

ある人に見てもらった。

「元気貰えました」


嬉しかったので、

友達に素敵な絵を描いて貰って、

絵本コンテストに応募した。

47歳の挑戦だ。


どちらが郵送するかで揉めた。

彼は送らないと言い張る。


絵本への想いや創作のきっかけ等を

審査員の方にプレゼンするため、

頭を捻ってミニマムに書き上げた。

さすが伊達に年取ってない。


だから君が送れ、というのに

「嫌だ」と言う。


頭に来て膝を叩いた。

47歳の暴力だ。

彼は「DVだよ、ジンジンするよ」

と言われたけど分類するなら刑事事件だ。

DVではない。

47歳の横暴だ。


無念、コンテストは通過せず。

いいんだもん。 


今日は文章を褒められて

またギャン泣きした。

いいんだもん。

47歳の「だもん」。

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