第10話 こ、こんなの我慢出来ないよっ!
「茜さんって、変態なのかな……。いや、そんなわけないか。世間では、あんなに清楚って言われているしな!」
脳内で自身の発する言葉を否定する自分がいる。それを気づかない振りをしながら辰馬はTシャツと短パンを着る。まだまだ夏は始まったばかりであり、エアコンのない部屋にとって熱中症は禁物である。
「さてさて、これからどうすれば。……ハァ、やっぱり相談してみるしかないよなぁ~」
辰馬はノーパンであり下半身に違和感を感じながらも脱衣所から出る。そして目の前の光景、茜の濃い匂いが辰馬の視覚と嗅覚を刺激する。
「上がったよ……あ…かねさん?」
「あっ、ぅぁっ、あっあっ――……あっ!?た、辰馬君!こ、これはその……」
「……ナニしているの?」
「んぅっ、あっ、辰馬君、辰馬君っ!」
先ほどまで使用していた辰馬の下着を履いている茜は、そのまま自身の秘部を擦っていた。それも辰馬が目撃しても手を止めるどころか更に激しさを増していく。もっと見て欲しいと言わんばかりに股を広げる。
蕩けた表情で辰馬を見つめる彼女はまさに――淫乱な美少女であった。
「んぅぅぅっ、あっあっ、ああっ!」
一際甲高い喘ぎ声を上げて、茜は全身を突っ張らせてブルリと身体を震わせた。
「……」
辰馬は無言のままタンスを開けてパンツを一枚取り出して、再び脱衣所へと戻ってパンツを履いた。何度も茜が果てる姿を見ているが、慣れることは無さそうである。
(茜さんって……性欲に忠実な女の子なのかな?いやでも、一般的な女の子も裏ではあんなもんか?)
辰馬の交友関係は特別広くないし学内でも友人と呼べるような人間関係を築いていなかった。そのため比較対象がボクシングジムにいる男達からの話になるのだが、もっと乱れた性生活をしていると聞かされている。そのため、辰馬の頭の中で茜の行為は普通なのだろうと結論付けた。
――ガチャ
脱衣所から再び部屋の扉を開けるとベッドの上で正座している茜の姿があった。
「ご、ごめんなさい~~~!?」
そして茜は、大きな声で謝罪してから勢いよく土下座をする。辰馬の視点からはハッキリ見えないが、スンスンと鼻を鳴らしていることから涙を流していることは明白であった。
「……別に今さら気にしていないよ。ちょっと驚いただけだから」
「ほ、本当?私を軽蔑したりしない?」
「軽蔑?そんなことしないさ」
涙を流しながらグチャグチャの表情の茜が嬉しそうな目で辰馬を見つめる。普通の女なら不細工な表情なのだろうが、絶世の美少女と言われている茜だからか、それでも美しさを保っていた。
「そ、そっか……安心した。……ねぇ辰馬君一つ質問してもいい?」
「なんだ?」
「そ、そのね……辰馬君って……自慰行為って一日に何回するの?」
「えっ!?」
茜からの予想外の質問に辰馬は一歩後ろに後退りしてしまう。こんな話を男同士でもしたことがない。それなのに初めて話してから数日の女の子、しかも茜相手に話すとなると気が引けてしまった。
「あ、ご、ごめんねっ!もしかして、嫌な質問だったかな?わ、私は、き、今日が初めてだよ?……信じてくれないかもしれないけど……」
茜は言葉が途切れ途切れになり緊張して声が若干裏返ったりしながらも話をした。そして思いっきり顔を赤く染めて――だ。もはや真っ赤な林檎状態と言って良い。
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