第2話 通知ゼロの地獄をご存知ですか?



 だからハートを押せと申し上げたではございませんか!!!!

 ──バンッ!!




 ……失礼。

 つい取り乱してしまいました。


 こちらにいらしたということは──

 やはり、読み専の方でいらっしゃいますね?


 おお……神よ。

 ようこそ、再びのご来訪、誠にありがとうございます。


 神を前にしては甚だ恐縮ではございますが、

 本日も、ひとつだけ──いや、ほんの少々、お耳をお貸しいただけますでしょうか?


 ⸻


 わたくし、確かに申し上げたはずでございます。

「良い」と思われたならば、気軽にハートや星をお与えくださいませと。


 もちろん──

 本当にそう思われた時だけで構いません。

 嘘偽りのない、真実のお気持ちが何よりも尊いのです。


 ⸻


 さて。

 あなた様は今、この二話目までお越しになりました。


 ということは──

 少なからず続きが気になった、面白いと感じられた、

 もしくは、この物言いが癖になってきた……


 いかがですか?

 違いますか?


 でしたら……押すべきでしょう。ハートを。

 飛ばすべきでしょう。星を。


 ──いえ、今からでも遅くはございません。


 どうか、あなた様のその一挙手一投足が、

 どれほどの影響を及ぼすか、今一度お考えいただければと存じます。


 ⸻


 さて、改めて。

 本日もこうして足をお運びくださり、心より感謝申し上げます。


 本日はどういったご用件でございますか?



 なるほど……

 私めの話が、少々お気に召した──と。



 身に余る光栄、誠に恐縮でございます。

 このような稚拙な語りに耳を傾けていただけるなど、まさに神の慈悲。


 では、よろしければ本日も、ひとつ。



「醜き作者の生態」など、お聞きになっていかれますか?


 ──それを知れば、あなた様が神の御手を振りかざす頻度も、

 おのずと……増えることでございましょう。

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