2025年6月25日の日記
夢美瑠瑠
第1話
最近は、毎日、極力ウォーキングの励行に努めており、なんとなく体調も改善している。
で、若いころのように「立ち読み」ができるようになった。
これはまあ、顕著な改善点。 去年くらいは、書店とかに入るのも億劫で、図書館とかで立ち読みもしにくかった。
で、昨日立ち読みしたのは「ひとひらの雪」。 かなり以前にベストセラーになっていた不倫?の小説。
不倫で、渡辺淳一さんだと「失楽園」が有名ですが、その前のも不倫テーマだったらしい。 で、日記と言ってこの間書いたように”レギュレーション” なので、つれづれにわりといい加減に書くが、冒頭のところに、「伊織」という人名が出て、普通まあ女性と思うが、あいまいに読み進めていくと、今度は”霞”という人名が出て、で、しばらくいろんな記述があって、やっと「伊織」さんは男性で、「霞」がオンナ。
二人が不倫していて、で、「伊織」さんが流行作家らしいというのが分かる。
冒頭のところで、もういろんな仕掛け?があって、引き込まれる感じになる。 手練の技…の範疇でしょうが、「うまいな~」みたいに思いました。
だから、普通に「山田」が登場して、相手が「花子」だと、導入のところからバレた、退屈なハナシになってしまう。
微妙に緊張感を保っていて、そこが”不倫”のあやうさと、呼応するんだと思います。
渡辺さんとかはあまりにもビッグネームというか、小説家の中でもちょっと別格という感じやったが、 オレはなんとなくベストセラーとかをあえて忌避する癖があり、「失楽園」も未読ですが、「鈍感力」は3ベンくらい読み直した。
「鈍感力」は、流行語大賞にもなった、かなりな人口膾炙度の本やが、人生の酸いも甘いもかみ分けた、本当に「人生のことは小説家に聞け」と昔に言ったという、そうした格言のイメージに相応しい稀代の、本当にオトナのオトコらしい、生き方巧者の小説家らしい人生論だったと思う。
いろいろと、ある作家の総決算みたいな、記念碑的な著作なんかな? というのはあって、遠藤周作さんの「侍」とか、辻邦生さんの「西行花伝」。 夏目漱石だと「明暗」。 吉行淳之介さんも「夕暮れまで」とか、新井素子さんの「チグリスとユーフラテス」?…こういう集大成の著作は、なんとなく意気に感じるというか、認められて受賞表彰されたりしている。
まああんまりしったかぶりはしないですが、「鈍感力」や、「他力」は、マスコミ、文壇でカリスマ的な人気のあった大作家の辿り着いた究極の境地の表現なのかな? で、深いものがあるんやろなアとか思います。
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