ミステリー・サスペンスの類が好きですし、とあるミステリ擬きを書こうと思っていました。「開化の殺人」風な。でも、その前に読んで置いて良かったー!で…ですよね!という、作者様のミステリーへの熱い思いが語られているエッセイです!実際自分がやりたいと思ったトリックをAIに「どうでしょう?」と聞いたら「駄目です。ありきたりすぎる。陳腐」とコテンパンでしたし。しかし…「それでも書きたいミステリーがある」そんな方にこそ読んで戴きたいです。面白くて一気読みしました!
今まで私が読んできた、何冊ものミステリの書き方なる本よりも共感する部分が多かったです。厳しい口調もありつつ、面白おかしく皮肉った表現もあり、終始ニヤニヤ、首肯しながら一気読みしてしまいました。超本格派の作者による『本格推理小説とは何か』という熱い批評録を是非御覧あれ。特に、ミステリ・推理小説を愛する諸君は必見である。