ドッペル学園
イカニカン
第一章
第一話 ドッペル学園
この学校ではあるものに魂を授けると自分と瓜二つのもう一人の自分が現れるという噂がある。誰が言い出したかは定かではない。ーーーーーーーーーーーーー
真夏の日差しが照らされる。
学校のグラウンドに大きな木がある。その木の下に誰か寝ている。
授業ダリ〜
おい!山口!!
体育の先生だ。この時間は氷川先生が学校の見回をしている。
「なんでしょう?」
「なんでしょう?じゃねぇよ!授業はどうした?!」
「授業ダルいのでここで寝てました。」
「何馬鹿な事言ってんだ山口!授業に出ねぇとお前単位足りなくなって留年するぞ!!」
「…心配してくれてるんですね、氷川先生…」
「それが俺たちの役目だからな、この時間はここにいてもいいけど次の授業はちゃんと出席しろよな!」
「…分かりました。先生。」
チョロ
あの先生俺たちがいい子にしてると妙に優しんだよな〜それでこの学校の男女みんなから気味悪がられてんだよな。
キーンコーンカーンコーン
おっと授業が終わった。次の教科は…あれ?なんだっけ?
「体育だよ。」
「おう、利根川。」
「おうじゃねぇよ、お前また授業サボったろ。」
「だってだるかったんだもん。」
「子供かお前は」
「まだ高校生なんで子供です〜」
こいつは
「なんだよ山口、黄昏ちゃってさ。」
「別に。これから体育なんだろ?場所移すっから終わったら言ってくれ。ふぁ〜」
「おい!またサボる気か?!」
「うっせーよ、どうなろうと俺の勝手だ。」
「ったく、あいつは。」
よし、ここにしよう。体育倉庫の裏だ。ここなら人があんまり来ないからなゆっくり寝られる。ってゆうか最初からここに来ればよかった。
「ねぇあの噂知ってる?」
体育館で授業をやっている女子たちの声だ。
「この学校であることをすると自分と瓜二つのもう一人の自分が現れるんだって。」
「何それ?ドッペルゲンガーじゃん。」
ドッペルゲンガーねぇ。そいつに代わりに授業に出てもらえねぇかな〜なんてな、いるわけねぇんだよ。ドッペルゲンガーなんて。ただの噂だ。
「で、そのあることっていうのは、
自分の魂を君に捧げます。
って絵画に言うだけなんだって。」
へっ、そんなことで現れんのかよ。…暇だし試しに行くか。
その噂によると絵画は別棟の誰も使っていない美術保管庫にあるそうだ。
これか…
その絵画は全体が茶色がかっていて目が悪い人はほとんど見えないほど古びている。
ホントにこの絵画がドッペルゲンガーを出してくれるれるんだろうな?
俺は面白半分にあの言葉を口にした。
自分の魂を君にあげます。
………何も起こらない。
やっぱりデタラメかよあの噂。
内心ホッとしている。面白半分とはいえ、怖かったな。
…ちょっぴりな、ちょっぴりだけ怖かっただけだからな。
俺は体育倉庫裏に戻ろうと振り返った。
…え?
人影が廊下を走っていったように見えた。
びっくりした…さてはこの棟でサボってたな。
キーンコーンカーンコーン
あっ授業終わっちゃった。どうすっかなー…今日はこのままサボっちまうか。そうしよ。
俺は体育倉庫裏でまたサボることにした。
やっぱりここが落ち着くな。
ブーン
おっ?メール?利根川からか。なになに?
『珍しくこの時間は授業出てるんだな。』
…は?なんのことだ?俺は体育倉庫裏にいるんだぞ。教室にはいない。
真夏なのに背筋が凍る。まるで背中に氷を入れられたみたいに。
この授業が終わったら利根川に聞きに行こう。
それから1時間後…
キーンコーンカーンコーン
「おい利根川」
「おう、最後の授業だけは出れたんだな。でも、久々の授業だからって緊張したのか?
先生に当てられたのに黙り込んじゃってさ。」
「どういうことだそれ?俺は体育倉庫の裏にいたぞ?!」
「何言ってんだよ、ちゃんと出席してたじゃん。」
どうなってるんだ。…まさか。いや、ただの噂話だ。
そんなこと…あるはずが…ない。
…じゃあ、あの別棟で見た人影は?…
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ここまで読んでくださった皆様本当に嬉しい超えて愛です。
ドッペル学園、始まってしまいましたね。
ホラー表現を考えるの難しいですね。それをスラスラ描ける人本当に尊敬します!
面白いなと思った方は星や応援コメントで評価をお願いします!!
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