第30話 テンペストの洗礼と日常
清風寮での1週間の待機期間を経て、私はついにソープランド「テンペスト」での就業を開始した。元ソープランド従事者としての経験はあったものの、この新銀河鹿児島市、そしてテンペストの特殊な環境に順応するため、最初の講師役には飛彦さんがついてくれた。
*
飛彦さんの指導は、私のこれまでの経験とは全く異なるものだった。身長183cmの長身から繰り出されるその動きは、まさに「レッグ・ダイナミクス」。しなやかでありながら、時には驚くほどのバネと力強さを感じさせる。地球の地方ソープ嬢が培ってきた柔和な路線とは、絶対的な線引きを引く、まさに芸術的な官能テクニックだった。彼女の指示に従い、身体を動かすたびに、自分の身体が新しい可能性を秘めているかのように感じられた。
テンペストの店の仕組み
テンペストは、新銀河鹿児島市という特異な場所にある、可憐の創造が色濃く反映された店舗だ。その運営体制は、安寧を求める可憐の内省が如実に表れている。
・営業時間: 夕方開店、日付変更時間(深夜0時)閉店。地球の風営法に形式上は則っているようだが、新銀河の時間経過が地球の10倍速いことを考えると、実質的には地球の深夜まで営業しているようなものだ。
・定休日: 週休二日制。連続ではないものの、キャストの身体的・精神的負担を考慮した、十分な休みが確保されている。これは、この世界の「安寧」を維持するための重要な要素なのだろう。
・部屋数とキャスト: 少数精鋭の4部屋で切り盛りしており、5人のキャストが在籍し、通常4部屋を回している。これにより、一人一人のキャストが十分な客を取れるようになっている。
・指名制: **指名制はなし。**店側が客とキャストを回すことで、キャスト間の稼働率の偏りをなくしている。これも少数精鋭で運営する上での効率化と、キャストへの配慮なのだろう。
・サービス内容: 月経がないという新銀河鹿児島市特有の生理現象により、サービスはスキン無しの生本番が基本だ。しかし、「本当に妊娠しないのか?」という根本的な問いに対しては、誰もが「コウノトリ次第よ」と微笑むだけだ。この答えは、可憐の創造した世界が、地球の科学や常識を遥かに超えた、根源的な生命の神秘に委ねられていることを改めて感じさせる。
昴の感想:目的の希薄化と身体の変化
テンペストでの日々は、想像以上に刺激的だった。
客層は、どこか素朴で情熱的な鹿児島県人の気質を色濃く反映している。彼らは皆、裏表がなく、感情豊かで、全身全霊で快楽を求める。その情熱に触れるたび、私の身体は文字通り蕩けていくようだった。地球での経験とはまた異なる、より深く、より根源的な快感がそこにはあった。
この世界では、誰もが穏やかで、満ち足りているように見える。同期素子によって、身体の不調も、時間のプレッシャーも感じない。美味しい食事、快適な寮生活、そして客たちの純粋な情熱。
しかし、その幸福な日常に浸るにつれて、私はある種の危機感を抱き始めた。
「振分さんに会うための目的が…希薄になっている…?」
私の脳裏に、JAXCでの任務、そして振分さんの顔が浮かぶ。だが、この世界のあまりにも強烈な「安寧」と「快楽」は、私の使命感を少しずつ、しかし確実に蝕んでいるような気がした。このままでは、私はこの新銀河鹿児島市に、完全に溶け込んでしまうのではないか。
身体が疼くと、それをまたテンペストで解放され満たす快感を自ら手繰り寄せる。やはり若い時分の生本番は性的闘争本能に火が付くのだろう。身体の疼きを晩酌の芋焼酎で晴らし、深い眠りにつく。この繰り返しで、潜入前より7kgも体重が増え、乳房とお尻も溢れ始め、ましてや感度も上がり、まさに性的好循環だ。そろそろサーフィンで鍛えないと、身体が重くなるだけだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます