第2話 彼と少女
「そ、そういうあんたはどうなのムサキ、緊張とか…しないの?」
ムサキの頭に先程の本が突き刺さっているは、今は気にしないべきだろうか?
一悶着あってからエルがムサキに対してそう問いかける。
「だっはっはっは!!俺の足見てみぃ!!こちとら産まれたての子鹿だぞ?!」
無論、緊張しないわけがないようだ。
見ればムサキの足は、ガクブルと情けなく震えていた。
「まぁそうだよね…、私たちの夢…人生にとっての大きな分岐点が、ホントすぐそこまで迫ってるんだもんね……」
──彼らの夢。
それは彼らの住む村『ナカリ村』が『
軽症者8名、重症者5名、死者3名の『現夢』による襲撃は、当時住民の避難を優先させていたムサキの母と、村長だったエルの父ユウラの命を奪った。
その襲撃は一匹の『現夢』によって引き起こされ、そして一人の男によって沈められた…。
その者の名は
黎明騎士団 七番隊 副隊長 アテメア・デイル。
彼はそれほどの被害を出した化け物をたった一撃で葬り去ったのだ。
──二人の夢は黎明騎士団に入団し、そして世界に不変の平和をもたらすこと。
世界中のどこででも、誰もが平和と幸せを享受出来るように’’強くなる’’こと。
もう二度と、あんなことを起こさせないために。
もう二度と、あんな思いをしないために。
「──だから緊張するし、同時にワクワクもする」
’’彼’’の広角が自然と上がる。
心臓の鼓動が高鳴り、暴れたい様な、叫び出したい様な、そんな顔だ。
「ホント、ムサキはやっぱおかしいよ」
そう彼に言った’’少女’’も、同様に笑っていた。
໒꒱໒꒱໒꒱໒꒱໒꒱໒꒱
《設定騎士団!!『
ムサキ「そう言えば黎明騎士団の誕生って意外とココ最近なんだぜ?」
エル「そうだったの?!てっきりずっと昔からあるのかと思ってた」
ムサキ「黎明騎士団の誕生は、現夢の出現によって起こったんだ、現夢の出現は今から約600年前だから、黎明騎士団が作られたのはその後ってことになる」
エル「って言っても600年って結構ね…」
ムサキ「
エル「発足から600年ずっと、霊神を守るため魔物や
ムサキ「あぁ〜!!俺も早く黎明騎士団に入りてぇ!!」
《おわり》
【黎明騎士団】 宇短 なぎ @gamen
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