わたしの ドールは ワラにんぎょう

つゆまろ

第1話スキスキ ワラにんぎょう

ピンポーン

こうえい じゅうたくの1しつ よびりんが なる いなかの そふからの たくはいびん ミサキは よろこび いさんで うけとる

「きたきたきたきた まってました〜」

と じぶんの へやに かけこみ いそぎ にもつを あける 

なかから でてきたのは たいりょうの イナワラの たば

「イイ ワラだね〜 これで なかまが ふえるよ みんな」

めせんの さきには いろいろな ふくを きた にんぎょうが かざられた たな おんなのこの へやには よくある けしき 

ただ チョット ちがうのは その にんぎょうたちが すべて ワラにんぎょう 

いしょうも ふくめて ぜんぶ ミサキの てづくり 

そのひの ごご だんちの ひろばの かたすみで ねっしんに ワラうちする ミサキ

ミサキは ことし 25さい フリーターで りょうしんと どうきょ しゅみ にんぎょう づくり ただし ワラにんぎょう 

ワラにんぎょうに はまったのは ちゅうがく のとき いなかで そふが まつりで つかう にんぎょうを ワラで つくるのを みて まねたのが はじまり 

さいしょは ふつうに イヌや ウマなどを つくって いたが オカルトドラマで のろいに つかわれている ワラにんぎょうを なぜか? カワイイと かんじて いまにいたる そんな しゅみの せいか かれし なし れんあい けいけん なし おんな ともだちは すくないが いる そのなかでも ケイコは しんゆう と よべる なか しょうがっこう からの なかで ミサキの ワラにんぎょうが スキな ひとり

ケイコは びようし せんもんがっこうを でて びようしつに しゅうしょく うでは ソコソコか・・・

せんもんがっこう じだい ミサキは れんしゅうだい だった いまも かわらず ミサキの かみは ケイコが セットしている ただし かみがたの けっていけんは ミサキには ない

それでも ミサキは へいきな むすめ だった かみがたが えいきょうする バイトは しないし いちおう ケイコも プロの はしくれ あまり へんな かみがたには されたことが ない

ふたりは じてんしゃで よく でかけた ケイコは つうきんが まんいん でんしゃ なので きゅうじつも でんしゃには のりたがらない ミサキは なんでもOK バイトは はけんがいしゃで できるだけ きんじょで はたらく つうきんの あしは とほか じてんしゃ

ちゅうしゃ している クルマを よけるとき ミサキは しんちょうである あんぜん かくにんし てで あいずも だすが ケイコは ヒョイと とびだす ことが よくある

「あぶないよ!そのうち じこっても しらないよ」

と ミサキは よく ちゅういするが ケイコは 

「りょうかい しました」

と いうだけで かわらない

そんな ケイコが じこに あった

ひきにげ されて いしきふめい との れんらくが ケイコの ハハから はいった いそぎ びょういんに いくと ICUで からだに さんそマスクやら てんてきやら しんでんず の コードやら つながれて ねむっている あし うで すがいこつが こっせつ のうざしょう のうないしゅっけつ を おこし いしき ふめい はんにんは つかまって いない はっけんは つうこうにんで うらみちで グチャグチャの じてんしゃの よこに ケイコが たおれていた

けいさつは じょうきょうから ひきにげと だんてい そうさ していると いう

ミサキは ケイコの ハハと ICUの まどから みまもる ことしか できない

じこから みっかめ ケイコの こんすいじょうたいは つづいているが ようたいは あんていしているので ケイコの そばに より こえを かけた ケイコの はんのうは ない ミサキが ケイコの あたまを しずかに なでると かみのけが すうほん てに ついてきた ミサキは それを ハンカチに はさみ もちかえる

ミサキは あたらしい ワラにんぎょうを つくり その しんぞう あたりに ケイコの かみのけを いれる じこのときに きていた ふくに にせた ふくを つくり きせ ケイコと めいめいする

「かみさま おねがい します ケイコを たすけて ください また げんきに してください」

と ワラにんぎょうの ケイコに いのり タナに かざった


すうじつがすぎ タナの ワラにんぎょうの ケイコを みると ズタズタに きりさかれて くずれている

「だれが やったのよ!」

と さけんだが りょうしんが やるわけもない

(まさか・・ケイコに・・・)

ふあんに なり ミサキは ケイコが にゅういんする びょういんに かけつけた

ケイコの いしきが もどっていた ハハおやと はなしている ミサキの すがたを みると げんきに てを ふった

「けさ めが さめたんですよ」

ケイコの ハハが おしえて くれた ホッとして ミサキは なみだを ながした

「な〜に ないてんのよ 」

チャカス ケイコに

「どれだけ しんぱい したと おもってるの!もー じてんしゃ きおつけてよね」

「ワリー でも なにも おぼえて ないんだよね コンビニがえりに チャリのってて きづいたら ここに いたの」

ミサキは ケイコらしいと おもい こころから あんしんした

いえに かえり ミサキは ズタズタに なった ワラにんぎょうの ケイコの からだを つつみこむ ための にんぎょうを つくった

「ありがとね ケイコの みがわりに なって くれたんだね」 

そう つぶやきながら すこし おおきめの ワラにんぎょうを つくり ズタズタに なった ワラにんぎょうの ケイコを すべて たいないに うめこんだ そのため すこし ふとった ワラにんぎょうに なった その サイズの ふくを つくり きせる

ケイコが リハビリを はじめて まもなく けいさつから ひきにげはん たいほの れんらくが あったが けいさつより きかされた たいほの きっかけは ふしぎな ものだった


それは ワラにんぎょうの ケイコが ズタズタに なって いたひの よるに おきた 

けいさつに 

「わかい おとこが はものを ふりまわして さけんでいる」

と つうほうが あり けいさつかんが かけつけると はたけの まんなかの じゅうじろで わかい おとこが サバイバルナイフを ふりまわし 

「コノヤロー しねー しねー」

と さわいでいた けいさつかん すうにんで とりおさえると ちかくの はたけに クルマが いちだい つっこんでいた

おとこを たいほして とりしらべると きみょうな ことを はなし はじめた 

おとこは ドラッグと さけで ハイな きぶんで クルマを うんてんしていると なちかに ぶつかり のりあげて ひいた クルマから おりて みると じょせいが じてんしゃと たおれていた おとこは

(あ〜〜あっ)

という おもいで そのまま はしり さった よくじつ クルマの キズを じぶんで かんたんに しゅうりして そのまま いつもと かわらず すごした よるになり かいものに クルマで でると まえを じてんしゃに のった おんなのこが いた わきを ぬけようと すると きゅうに ちゅうおうに とびだした おとこは きゅうブレーキを ふんだ おんなのこは そのまま はしり さった おのこは また はしりはじめた ちいさな こうさてを はしり ぬけようと したとき きゅうに みぎがわ から さっきの おんなのこの じてんしゃが とびだしてきた ブレーキを ふんだが まにあわない おとこの クルマは じてんしゃと はげしく しょうとつ した おとこが そとに でると じてんしゃも しょうじょも いない おとこが あたりを さがして いるとき おもいだした

(こないだ ひいたのと おなじ ふくだ・・・)

おとこは せすじに さむい ものを かんじて いそぎ そのばを はなれた クルマが はたけの なかの みちに はいった とき しょうめんから あのしょうじょの のる じてんしゃが しょうめんから わらいながら もうスピードで つっこんで きた おとこは きゅうハンドルを きった と そのまま はたけに つっこんだ おとこが クルマから でると しょうじょが わらいながら ちかよってくる おとこは だっしゅ ボードから サバイバルナイフを とりだし しょうじょにきりかかった

なんども なんども きりさき さしまくって いるところを けいさつかんに たいほされた

そのご おとこの クルマから ケイコの じてんしゃの こんせきと ケイコの けっこんが みつかり ひきにげはん として たいほされた

そのはなしを きいた ケイコは ふんがいした 

「ひきにげした ほかに めったざしに したの! ゆるせない!」

「ひきにげは されたけど さされて ないから あんた ここで ねてたし」

ミサキは ケイコを たしなめる とともに ワラにんぎょうの ケイコを おもった

(あなたが やったのね)


ケイコの リハビリは じゅんちょうに すすみ たいいん したが みぎてに じゃっかん こういしょうが のこり びよういんは たいしょく した ケイコには ひとつ ふまんが あった

それまで ダイエットして スタイルを いじして いたのだが にゅういんちゅう たいりょく かいふくのため しっかりと しょくじを とった そのため しょうしょう ふとって しまったのだ そのご いくら ダイエットしても やせない 

「いいんじゃ ないの けんこう なんだし」

ミサキは そういって なぐさめ ながら もとの ワラにんぎょうの ケイコを うめこんだ ふとった ワラにんぎょうの ケイコを おもった

(にてるけど・・きのせいよね)





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