第10話 公園での出会い
GWの家族旅行が控える中、俺は妹たちと公園に向かっていた。実は、俺たちが住んでいるマンションには子供たちが遊べる外の空間がないため、歩いて7・8分のところにある公園まで行かなくてはならない。
幸はインドアで真菜はアウトドアなタイプだからどっちが行きたいと言ったかは分かると思うかもしれないが、幸の方も今日は乗り気なのだ。
「真菜はいつものことだけど・・・幸も今日はどうして外に?」
「・・きょうね。ほいくえんでなかよくなったえりちゃんとさきちゃんの4にんであそぶやくそくしたんだ」
「4にんであそぶやくそくしたんだよ!!」
とのことらしい。こっちの保育園に引っ越してから、友達ができたのか聞けずじまいだったが(俺が意気地なしだったからってのもある)、俺の心配も杞憂だったのかもな。
「それで、あそこの公園で遊ぶ約束したんだ?」
「うん。・・・ほいくえんからいちばんちかいこうえんだから」
「・・・確かに」
この地区の公園はあそこしかないからな。公園って言ったらここだになっているのか。
「えりちゃんとさきちゃんはね。わたしたちがいちばんさいしょにはなしたおんなのこだよ」
「2人は何歳?」
「えりちゃんが5さいでさきちゃんはおなじ!!」
「もしかして・・・姉妹なのかな?」
「ううん、いとこっていってたよ」
従妹なのか。歳が近い従妹ならしまいに見えてもおかしくないかもしれないな。まっ、従妹がいない俺が言ってもどうかと思うけどな。
「公園に到着したな。2人は先に来ているのかな?」
「え~~~っと、あっ!?さきちゃん!!」
「ゆきちゃ~~ん!!まなちゃ~~~ん!!」
とこっちに手を振っている女の子がいた。手を振っている茶髪の子がさきちゃんなんだろう。その横にいる黒髪の子がえりちゃんだろう。
2人を見つけた真菜は走って向かって行き、幸は俺と一緒に歩いていた。
「幸は走っていかないのか?」
「これからあそぶのに、つかれたくない」
幸が現実主義でお兄さんびっくりだよ。
「ねぇねぇ。まな絵理ちゃん、このひとは?」
「わたしたちのおにいちゃん!!」
歩いて合流した俺と幸は一足先に着いた真菜がさきちゃんに質問されていた。
「はじめまして、幸と真菜の兄の圭太だ。よろしくね」
「初めまして、私は笹川絵理です。こっちが従妹の紗季です。ほら紗季、自己紹介。」
「くじょうさきです!!」
と自己紹介をしつつ、俺は絵理ちゃんに気になったことを聞くことに。
「公園は2人で来たの?」
「違います。紗季のお姉ちゃんのゆづねえが飲み物を買っていて・・・あっ!?ゆづねえ!!こっちこっち!!」
と紗季のお姉さんがこっちに歩いてきた。・・・・ってこの人って、
「初めまして、紗季の姉の九条柚月(くじょうゆづき)です」
「こちらこそ、初めまして。幸と真菜の兄の野上圭太です」
向こうは俺のことは知らないが、こっちは知っている。彼女が学校の有名人ってことに。
・・・まさかの出会いに、ちょっとだけ顔が引き攣ってしまった俺だった。
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