機械人形の異世界日記

角煮の肴

プロローグ

いま思えば、私のの人生は下らない物だったのかもしれない、幼少期は両親に褒めてもらいたくて、一生懸命に頑張った、

でも、優秀な姉に両親は夢中で、

自分には一切興味が無かった、

私は姉を憎んだ、そんな物はただの嫉妬だ、私自身も分かっていた、醜い嫉妬だと、それでも頑張って、テストや運動で努力した、それを両親に伝えても、空返事が返ってくるだけであった、


今思えば本当に無駄だったのだと思う、自分はただ褒めて欲しいだけだったのに、それなのに、自分は必死に努力した、

努力して、

努力して、

良い大学にも入った、大企業にも就職した、それなのに、私の中にはいつも喪失感があった

就職した頃、両親が他界したと連絡が入った、車の人身事故だったそうだ、両親の葬式がひと段落ついた頃、

姉とゆっくり話す機会があった、姉は両親の思い出話を話していた、

父が姉にしてくれた事や、

母が姉を支えてくれた時のことを話していた、

それを聞いた私は激しい怒りに襲われた、

怒りに身を任せ、言いたかったことを全て言い放った、その後の記憶はあまりない、後から知人から聞いた話だと姉と私は口論になったらしい、激しい口論の末、姉は実家を出ていき、音信不通になった事、

もうかれこれ数週間も連絡がつかないからしい、私はどうすれば良かったのだろう、私の何がいけなかったのだろう、そう考えながら、フラフラと夜の歩道を歩いていると

突然、

激しい痛みに襲われ、私は意識を失ったそれが最後の記憶である



気がつくと私は機械の体になっていた、何を言ってるかよくわからないと思うが、私も何が起きているかわからない、

目の前には、科学者にも見えるが魔法使いの様な装飾をつけている老人がいた

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