第11幕

中央で仕込み銃ステッキを構えた私。

空に撃ちかましたら、それが合図…


復讐者ドール達が列を崩して、悪者観客の席へ。


魔女焼かれた者法を司る人間焼いた者の核を抜き取った。

子兎くん捨てられた者は知らん顔の大人生みの親の光を奪った。

争った片割れ一人にされた者いじめた連中一人にした者の明日を消した。

姫様自由を奪われた者はかつての鎖だった者の四肢をバラバラにした。

生き残った本物のピエロ世に嫌われた者普通を語った人間世に愛された者の言葉の元に穴を開けた。


虐げられた獣も、人ではないと嘲られた演者も、心を潰された踊り子も…

皆皆皆、各々のお返し復讐を果たしゆく。


あぁ見事な見事な復讐劇ショー

仲間復讐者達の間を歩きながら思わず鼻歌が出てしまう。

やっと彼らは復讐お礼したのだ…!


************

長い長い旅だった。

殺し方を学び、

他所の場所でも仲間を集め、

復讐を一人一人遂げ、

たくさんたくさん公演してきた。


いつだって相手は復讐者ドールに気付かない。

知らない内に首を取られる愚かな人生を終える


あぁなんと愉快愚かなのだろう。


************


ほらほらもっとやってしまえ!

そんなもんじゃ生ぬるいだろ?

一生に一度の復讐劇ショー

立派に果たす為、我々はここにいる!


やった側は覚えちゃいない。

しかし我々の恨みは永遠さフォーエバー

逃げようと無駄だよ。

ここは我々の場所ステージ

逃げられるはずがないだろう?


ハハッ、ハハ

ハハハッ、アハハハハハハハハハハ

ハーッ…


いかがです?How do you feel

私のショーは。


私の憎き人My darling






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