第13話 トナメ二回戦
『さてやってまいりました、第三十六回 カンクォーツ統一選抜戦、準々決勝、第一試合が始まります!』
瞬く間に三日間が過ぎた。
ユーリは緊張した面持ちで二回目の舞台に立っていた。
地球から来た時の服装ではなく、ユーモ・カカン国の武術衣装を身にまとっている。
『ユーモ・カカン国の闘士は 格ゲー術使い、ミフレ・ユーリ!』
『対峙するのは、イフドド国の闘士『
出身世界では、かなりの名を馳せたフルアーマー、盾持ち+片手鈍器の美青年。
対するユーリは、武術衣装に身を包んでいるものの、その体格は全くの中肉中背の町娘。
見ていて不安になるような組み合わせだが、あらかた初戦が終わった結果、試合の観戦数、観戦リプレイ数は、コクヨウvsユーリ戦が断トツの一位という事で、ユーリは今最も注目されている選手と言えよう。
その分、研究や対策はされているはずで、異様な能力を持つとはいえ本人は普段は全くの一般人。ともすれば一方的に負ける危うさがある。
『あまりにも人が殺到しすぎて、立ち見ですら張り切れず、闘技場の外にも人が押し寄せています!』
観客は早くも公式販売グッズや手製の応援グッズをもって思い思いに、しかし熱狂的に選手たちを応援している。
『実況は私、オーバル! 解説にはユーモ・カカン国の分析官、カスミ様、イフドド国の分析官、ペアー様でお送りいたします』
『いーってみましょおおおーーーー!!』
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