佐々木伊勢守小六郎涼真 織田五天王
@sattoT04
第0巻 訃報
第1話 訃報と元服と仮祝言
父であり織田家家臣・佐々木家第15代当主でもある佐々木羽左衛門鈴谷は主君である織田信長と共に織田領に侵攻してきた
だが父の奮戦虚しく敵の矢が眉間に当たったことが致命傷になり討ち死にしてしまった。
その訃報は桶狭間の戦いが終わった数時間後に屋敷にて帰りを持つ俺と弟、母上の元に届けられた。
佐々木羽左衛門鈴谷の妻は織田家家臣の林秀貞の娘である小郷の方である。その小郷の方との間に産まれたのが嫡男の涼真と次男の湊である。
伝令「伝令!桶狭間の戦いにて主君である佐々木羽左衛門鈴谷様、お討死に!」
小郷の方「はい?もう一度、申しなさい!」
伝令「主君である織田信長様と共に出撃した鈴谷様は桶狭間付近にて休息を取っている今川義元本陣目掛けて攻撃しましたが敵兵士の放った弓矢が眉間に刺さった事でお討死に!現在、佐々木軍は筆頭家老である矢田直助様が指揮しこちらに撤退中との事!」
小五郎丸「…父上が…」
小四郎丸「父様…」
小郷の方「…悲しんではいられません!すぐに矢田殿達を迎え入れる準備をしなさい!そして殿の葬式を行うのです。」
その後、母は夫である鈴谷が討ち死にした事を悲しむ日まもなく告別式と葬式を行った。
その参列には母上の父親で祖父でもある林秀貞と主君である織田信長がやってきたのだ。
秀貞「小五郎丸」
小五郎丸とは本作の主人公である涼真の幼名である。
小五郎丸「何でしょうか、お祖父様」
秀貞「そなたは嫡男だ。その意味がわかるな?」
小五郎丸「はい、お家を次ぐという事ですね?」
秀貞「そういうことじゃ。まだ十になったばかり…どうしたものか」
信長「継がせれば良いでは無いか。」
秀貞「ですが、殿」
信長「儂が烏帽子親になる。そしてお前に名を与える。わしの家臣となって働け、良いな?」
小五郎丸「は、はい!まだ十になったばかりですが佐々木家を継ぎ織田家を盛り立てていきまする!」
信長「うむ、わしの目には狂いはないな。貴様は大物になるぞ?それも家臣一のな」
信長「秀貞よ」
秀貞「はっ、何でしょうか」
信長「お前の外孫だ。特に気にかけろ。良いな?」
秀貞「はっ!畏まりました。」
秀貞「では、鈴谷殿の葬式等が終わり次第、元服の義を執り行わさせていただきます。」
信長「それで良い」
1561年(永禄4年)3月
父の葬式等が済んだ。この日、小五郎丸は元服し名を佐々木小六郎涼真となった。
そして同時に佐々木家第16代当主として家督を継いだ。
またこの元服の義ににて織田信長の妹であるお市の方様を正室に迎え入れる事が決定した。
それは織田家中の中で三番目の家老に位置していた佐々木家だから許された事でその上、その父である鈴谷が信長に暑く信頼されていたお陰でもあるのだ。
こうして小五郎丸は名を佐々木小六郎涼真と改め佐々木家第16代として当主の座そして家督の座を受け継いだ。
だが父がそれまで持っていた織田家三番目の家老職は一旦、違う者が引き継ぎ涼真が歳を重ねて良い頃合になった時に交代することが約束された。
その上、信長の妹であるお市の方を正室に迎えれることになった。
1561年(永禄4年)4月
この日、織田信長の居城である清洲城から涼真の居城である岩倉城まで婚礼行列が続いた。
この日、俺は母上に衣冠束帯と呼ばれる正装に着替えさせて貰った。
お市様は白無垢、角隠しで顔は見えなかったがもう雰囲気で美人だと感じた。
大広間で「固めの儀」として三三九度を行った。
こうしてお市様と仮祝言となった。
正式な婚儀はお市様が16歳となる1563年に正式な婚儀をする事が信長様の命によって決まった。
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