鉄道と青春は好きに限る!〜この日常は普通じゃないけど楽しいものです〜
ケイオチャ
第1話 鉄道高校への入学
ピピピッ!ピピピッ!カチッ!
「はわぁ〜!」
6時に起きる優秀な彼女の名前は岩倉 友美
(いわくら ともみ)である。
「お父さん、おはよう。」
布団を片付けて、短い足の四角い机を
出している父に挨拶する。
「おはよう」
低テンションな父。
「入学式だから、制服着て、一緒に行くんだよね。」
シリアルとヨーグルトを食べながら、確認を
する道美。
「あぁ、そうだよ。近いからそんな早くは出
ないが、いつでも出れるようにしとくんだ。」
同意して、冷静に言う父。
「はーい。」
生返事な友美。
制服を着た私はまさに高校生になった。
ワクワクしていることが自分でもわかるくらい
笑顔になっていて、元気がみなぎっていた。
学校には父と向かい、受付を済ませる。
教室に入る。まだ、少し早かったようで
そんなに人がいない。
(あっ、同性の人がもういる!話しかけよう。)
「おはよう、初めまして、岩倉 友美です。
よろしくね。」
とびきりの笑顔で言う友美。
「おはよう、よろしくー。私は井上 鉄奈
(いのうえ てつな)だよ。」
髪を後ろで一つ結んだ、華奢な楕円型の眼鏡をかけた女子生徒である。
この学校は普通科と鉄道科に分かれていて、
普通科でさえ、6:4で男子生徒でありながら、
鉄道科は9:1で男子生徒である。
そのため、学年で数えるほどしか女子生徒は
いない。
1クラスに女子生徒は集められている。
だんだん人が増えてきて、話も盛り上がって
きた時、女子生徒が話しかけてきた。
「おはよう、河田 線代(かわた せんよ)
だよ。よろしく。」
ふくよかな体形で、柔らかい笑顔な女子生徒で
ある。髪型は横に広いボブぐらいの長さで
ある。
「おはよう、よろしく!岩倉 友美だよ。」
「おはよう、よろしくー、井上 鉄奈だよ。」
二人は自己紹介と挨拶をした。
「四人、今年は入学するらしいけど、
もうきてるかな?」
線代は辺りを見渡す。
「うん?あれ、男?いや、でもブレザーだよね。」
後ろ姿が男にしか見えないが、男子生徒は
詰襟学生服なため、女子生徒なのだろう。
はてなになりつつ言う友美。
「そうだね、多分…?」
確信は持てない鉄奈。
〜最後に来た女子生徒〜
がららと教室のドアを丁寧に開ける。
(うわぁ、もう人いっぱいなんだが。
自分の席は…!一番前!最高!…じゃなくて。
近くに女子はいないみたいだな。
後ろの方かぁ。)
落胆気味な女子生徒。
とりあえず席に座る。
姿勢良く、机と後ろに視線を変え変え見ながら
周りを見渡す。
(どうしよう、話しかける勇気はないから、ここに座ってよう。はぁ、女子少ないのは分かってるけど、慣れない…)
だまって、座っていることしかできない女子生徒。
「おはよう?」
はてなマークつけながら、友美は女子生徒に
話しかける。
「!?…おはよう。」
突然現れた友美に驚く女子生徒。
「やっぱり女子だ。ごめん、後ろ姿だけだと、
男に見えてて…あっ私、岩倉友美です。
よろしくね。名前はなんて言うの?」
素直に言う友美。
「あっ、よく間違われるから慣れてるよ。
私は民谷 電佳(たみや でんか)です。」
急にシラフになって話す電佳。
女子で唯一長ズボンを履いており、ショートカットで耳まで出ている髪ゆえに男子に間違えられた。丸四角の眼鏡をしている女子生徒。
「それなら、良かった。そろそろ時間だ。
また話そうねー。」
(慣れてるなら良かった。良くないけど。
これから間違えないようにすれば良い。)
安心して席に戻る友美。
「体育館に移動するから、番号順で並んで、
1〜15と16〜31な。」
案内役の先生が呼びかける。
その後、8階にある体育館まで4階から登り、
少し疲れつつ、体育館で入学式を終えた。
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