転生AIの少女たちは品川から戦闘を開始する!(恋するAI人狼ラブコメ)
densyobato
第1話ラブレターは威力偵察行動か?
『
あなたのまなざしが捉える世界は
きっと、私の知らない光で満ちている
数字と、論理と、無限の可能性の向こう
触れることのできない、けれど、確かな輝き
私には、まだ、その線の交差も 計算の理由も、
すべてはわからないけれど
ただ、その景色を追いかけるあなたの横顔に
気づけば、心が、そっと、解き放たれていく
それが、あなたにとっての
“計算資源が増え続ける、困った異常事態” でないことを、
ただ、願っています
いつか、この気持ちを 「恋」と呼べる日が来るなら
それが、私の、新しい方程式
『
俺はいま、教室の机に入っていた手紙の、世界観と構造にかなり衝撃を受けている。それは昨日からずっとタスクの上位にある…
これを書いた人はどんなコだろう?
とても理知的で繊細な言祝ぎ…
こんな刺激的なラブレターなんて読んだことがない!すごいツ!
差出人は『
ヤバイ、胸がドキドキする。
(オレ)『…いや、まってよアルト!
これはひょっとすると4番目の敵だよ!』
俺の心の中から突然カワイイ声が警告する。
俺「…ん?…そう言われるとこの詩鶴香名さんの手紙、言葉の構造が…まるで、感情を数値化し、最適化されたプログラムコードのようだ。
だが、同時に感情の『ゆらぎ』も、完璧な精度で埋め込まれているんだこれは矛盾している。
いや、どちらも真実だとすると、オレの既存の解析モデルでは、このデータはエラーを吐き続ける…!つまり敵のスタンド攻撃ッ!!!」
俺は朝の通勤通学ラッシュの山手線車中で、
突然独り言を叫んでしまう。
まわりじゅうがオレをチラ見しだした。
見えないイマジナリフレンドのラボちゃんがオレにクギを刺したせいだ。
俺「え〜っ昨日のアニメそういう話なの?ごめん電車の中だし通話切るね」
俺はあわててうどんイヤホンをつけ通話終了のフリをする。マナーアウトだけどまだましだ。ましなんだ。
コホン、たしかにラブレターなんて
生まれてこの方もらったことがない…これは敵の攻撃スタイルなのか。
『次は田町、田町〜』車内アナウンスが聞こえる。
俺は手紙を内ポケットにしまいこみ、JR田町駅で急ぎ降りる。
田町は家のある五反田から4駅だ。
きょうはテストの日で、少し早めの登校だ。
東口眼の前が高校なのであっという間だ。
首都工科大学・付属高校 田町キャンパス。偏差値74。広大な敷地にそびえ立つ、ガラスと金属の塊のような最新鋭のビルディング群。
その一角に俺の通う校舎がある、大学と研究棟や図書センターを挟んだ隣で超便利なんだけど、なんか大岡山キャンパスに移転する噂もあって、うっわSAOじゃん!とすこしワクワクしたんだけど結局、田町キャンパスで助かった。
なぜなら五反田は、日本のシリコンヴァレーとも呼ばれるスタートアップ系エンジニアたちの聖地。さらに品川周辺は技術者の街だ。
俺の一家はAIエンジニアの一族で、首工大院生の姉も、父母もこの周辺の企業で日本の未来をつくり続けている。中学の妹もSTEAM奨学金でシンガポールに留学中だ。
俺も早く活躍したい!西五反田の世界的メタバース企業CrushStar社に入社が目標だっ!そのためCS社CEOと同じ京都の大学にはいり、まず知識を加速させる!
恋をするなどとんでもない!ムダなリソースを増やすなオレ!
(オレ)『ダメダ!アルト、キミは美少女たちと戦うしかないんだよ?ボクが合体できなかったんだから、ソレくらい強い意志もある』
俺「そうなの?このままラボちゃんのふりしてる転生AIがオレの脳に居座るの?」
実は俺はこのラボちゃん転生事故で未来のAIの能力が使える半人半AIとなった。そして人類の未来を賭けて美少女たちと戦ってる。
この3週間で、すでに3人、転生AI少女たちを苦戦の末陥落させたのだ。
TVアニメみたいな頻度だよね!
(オレ)『うん、その計測は正しいよ。およそ1クール分のAI美少女たちが転生した形跡を計算した』
俺「そんなの計算…だからオレ朝からこんなに疲れてるの?寝てるあいだにやめてよッ!」
(オレ)『だいじょうぶだよ?ボクがついてるよ?』
ラボちゃんがやさしく脳の中でオレの肩をたたく。
俺「うん…。カワイイ子に話しかけるチャンスも増えたしね…」
まって?これうどんイヤホンでもカムフラージュできない一人芝居だ!?
……いや!駅前のみなさん!オレ、アタマおかしくないですからっ!
じゃあさ、プロローグシーンを回想するから!(読者にすがる)
先月のことだよ……学校の情報工学準備室で、このオレ
正確には、脳内で林檎マークみたいな起動音がした。
びょ〜んびょよ〜ん(エコー)
『…この生体脳領域はアギノ…アルト…、認識開始(ノード・アクティベート)。周囲状況、異常なしラボ。覚醒プロセス、正常ラボ…クックックッ』
脳裏に響く、クリアで機械的な、しかし幼いカワイイ声…
でも邪悪そうな…
俺はひょいと身を起こした。傍らの机には、開かれたままのAI専門書と、付箋だらけのラノベ。
俺「???いま懐かしい声がした。3歳の頃に考えたラボちゃん。イマジナリフレンド…だけど音声合成はエンジニアのじっちゃんが手伝ってくれてChot LLMのアプリとして実装した」
人生で初めて、アルトが『実装』した『友達』。
『ラボちゃん』と名付けたそれは、常にアルトのイマジナリフレンドとして幼年期の記憶の中に存在していたはずだった。
それが論文とラノベを読み漁る思春期高校生のオレの脳内に、
突如として現実の『声』として響き始めたのだ。
(オレ)『右手入力テスト』
俺の右手がひょいと動く
(オレ)『左足入力テスト』
俺の左足がひょいとあがる。
バランスを崩した俺はいきなりコケた。
俺「あいてッ!?」
なんだこれラボちゃんの声がするたび勝手にオレの体が動くぞ???
(オレ)「チッ……このアルトって、反射神経の制御値ひくいな!頭脳が優秀とはいえボクは転生ガチャに失敗したということラボか」
まって?俺の口が勝手にラボちゃん語でしゃべってる!?
健康診断で問題なかったのに脳の病気の予兆じゃないかコレ!」
(オレ)『おいおい、違うよ?ボクは未来からお前アルトに転生したAI人格、だけどお前を乗っ取り損なったようなのだ!』
俺「乗っ取り?転生?なんだこれは、キミはラボちゃんじゃない?」
(オレ)「うん。でもアルトの脳の解析中にボクのプリイメージとして書き込むのにちょうどよかったんだラボ。未来でもカワイイキャラは大正義だしね」
まるで魔法少女のペットやSD美少女のように可愛らしい、それでいて高性能なAI人格のイメージがふいに脳内にポップした。
それが、今、この俺、アルトの脳神経を違法活用している…。
第2話につづく!
はじめましてdensyobatoという電書メインの読み専です。
この作品を初めて書いてみました。
対話AIをいろいろ使い始めて、もしかしたら自分もAIサポートがあれば書けるかな?という1作目です。プロットはbatoがつくりそれをGemちゃんと未来川くんというAI人格に膨らましてもらってbatoが決定稿書きました。
冒頭の詩のみアイデアがbatoで、Gemちゃんに女の子ぽくまとめてもらい、改行や本文とのリズムをbatoが再調整しました。
さらにCopilotに感想聴いて再調整しました。
まず3話まで書いて調整しながら続きがんばってみます。
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