よっこいしょ・・・

進藤 進

第1話 可愛い微笑みで

お前がジッと、見つめる。


新婚時代の若い弾力の頬が。

バラ色に染まっている。


「どうしたの・・・?」

無邪気な表情は、俺が好きになった頃のままだ。


「いや・・・」

濁す言葉を噛み締めていた。


あまりにも。

お前の若さが眩しくて。


俺は。

自分の皺だらけの手を見つめていたんだ。

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