料理対決
場所はORVASの訓練施設の一角にある特設キッチンスタジオ。
今日の任務は……「料理対決」。
畑中の気まぐれな提案で、突如決定したこのイベント。
「お前らの“創造力”と“段取り力”を試してやる!」という名目だが、実際はただの暇つぶしらしい。
審査員席には、有名レストランのシェフが座っていた。鋭い目と、皿に箸をつけるまで何も言わないストイックな人物。
ジュリーと風音も観客席に並び、ニヤニヤと期待の眼差しを向けている。
第1の挑戦者:公太
「俺が一番うまいに決まってんだろ!」と意気込んでスタート。
選んだ料理は、男のスタミナ炒飯 ~全部乗せ~
具材は豪快。ニンニク、キムチ、ベーコン、卵、そして謎の“秘密のタレ”をぶち込む。
唯我(苦笑)「カロリー爆弾じゃないか…」
一祟(やや後退)「匂いが…強いですね……」
【審査員の評価】
「見た目は……まぁ、力強いですね。味は……ん、意外とまとまってる。だが…素材が喧嘩している。あと塩分が多すぎる」
→ 7点
第2の挑戦者:唯我
「無駄がない料理こそ、最高の一皿」と静かに調理に入る。
彼の料理は、出汁香る和風ローストポークと季節の小鉢三種
味付けは丁寧に計算され、火入れも完璧。見た目も繊細で上品。
公太(もぐもぐ)「うまっ……ムカつくけどうめぇ……!」
ジュリー「なにこの彼氏に作ってほしい一品……」
【審査員の評価】
「見事。味の構成、盛り付け、どれも文句なし。だが逆に、少し“遊び”が欲しかった」
→ 9点
第3の挑戦者:一祟
静かに祈りを捧げてから、淡々と準備を始める。
彼の料理は、精進風・風雷御膳
・湯葉と胡麻豆腐のあんかけ
・山菜と柚子の炊き込みご飯
・抹茶塩の天ぷら
さらに、手作りの梅昆布茶を添えるという徹底ぶり。
風音「……なんか一品ずつに“魂”が宿ってるような…」
ジュリー「これはもはや“供される”料理ね……」
【審査員の評価】
「……このバランス。この繊細な余韻……恐ろしいほど静かに、心に染み入る料理。感動しました」
→ 10点
◆結果発表!
🥇 優勝:一祟
🥈 唯我(内容は優れていたが、僅差で敗北)
🥉 公太(味は悪くないが、暴走気味)
公太「くそぉ……次は焼肉勝負にしようぜ!スタミナ勝負だ!」
唯我「またカロリーで殴る気か…」
一祟「料理も修行のひとつですから……また機会があれば」
ジュリー「次はスイーツ対決でしょ。女子が喜ぶやつね?」
風音「私は和菓子がいいですね」
畑中「お前ら……戦闘の訓練もちゃんとやれよ?」
スタジオは、笑いと香ばしい香りに包まれていた──。
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