第2話

愛CEのメンバーは7人いる。

全員が10代で超イケメン揃いだ。

その7人はデビューした途端に、日本中のZ世代の女子、(勿論男子を含む)を中心に、大人気を博している。

歌はまあ聞ける程度だが、彼等が歌う姿を見るだけで、女の子はみんなノックアウトだ。ダンスパフォーマンスは凄い。


「誰が勝手に俺の名前呼んでいいって言った?

俺、芸能人じゃないんだから、普通に苗字で呼んでくれない?」

朝比奈奏はそう言って、女の子を凝視していた。

「比奈ちゃん……?」

女の子はそう言って、恐る恐る奏の顔を見る。

「朝比奈君だよ。もしくは朝比奈」

「それ言いにくいんだもん」

女の子は膨れてソッポを剥く。

「それに私は彼女候補なんだからいいでしょ」

「今の会話で分かんなかった?じゃあはっきり言わないとダメだな」

「悪いけど俺には婚約者がいるんだ」

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