第22話『悪の残留は邪悪』
黒龍融合・モディアスを討伐した。
砂漠に響く最後の咆哮が消え去り、静寂が戻ってきた。
「はあ……はあ……やっと、終わったか」
僕は砂埃にまみれた剣を地面に突き刺し、深く息をついた。
ピンチに陥っていたところを救ってくれたのは、まさかのあの大魔導士、ルーザだった。
彼は冷静な瞳で僕たちを見つめ、そして静かに口を開いた。
「お前の《超越魔法》、確かに恐ろしい。だが、まだ終わってはいない。」
その言葉の重みが、空気を張り詰めさせる。
「悪の残留は、必ず邪悪として蘇る。僕らはその芽を根絶やしにしなければならない。」
ルーザはそう言い残すと、塔と共に静かに消えていった。
僕らは無言で砂漠を後にした。次の目的は、街に戻り、ランク昇格の認定を受けることだった。
黒龍融合・モディアスを討伐し、街へ戻った僕たちは、ギルド本部に足を運んだ。
ギルド長は重々しい表情で僕たちを迎えた。
「君たちの功績は認めよう。だが、Aランクへの昇格には昇格試験を受けてもらう。」
僕らは試験会場へ向かい、そこで与えられたのは特殊な試練だった。
強敵との模擬戦闘、魔法知識の筆記試験、そして困難な迷宮の攻略。
連戦の疲労が体を重くするが、僕は《超越魔法》で乗り切った。
数日後、試験結果が発表され、ギルド長が宣言する。
「ファルカ、ローディン、アリス。君たちは晴れてAランク冒険者に認定する。」
歓声と拍手が会場を包み込んだ。
⸻
昇格したその夜、僕の胸に黒龍の力が静かにうずき始めていた――
それは新たな時代の幕開けを告げる兆しだった。
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