いわくつき 続

第6話 謎の島

 ……こ、ここは?…


 確か、俺たちは…あの人影に襲われて死んだはず。


 …じゃあなんで生きてる?


 ………もしかして…ここは…天国?


 にしては、島みたいだけど…


 明は?明ーーー!!どこだーー!!!


「呼ばれて登場明です。」

「うわ!びっくりした、急に出てくるなよな」

「じゃあなんで呼んだんだよ」

「生きててよかった…」

「ふん、笑点が終わるまではまだ死ねねぇな。で、ここはどこだ?」

「どこかの島みたいだけど…そういえば明、お前車の中でいなくなったけどあれはどうしたんだ?」

「知らん」

「即答かよ…」

「だって俺にも分からねぇんだよ、急に真っ暗になったんだよ。」

「まぁ夜だったし」

「違ぇだろ、周りが急に真っ暗になったんだよ」

「それ、車学で習ったけど、なんだっけ?」

「暗順応なボケ」

「それだ!あぁスッキリした。」

「何スッキリしてんだよ、いいから探索するぞ」

「探索!男はみんな憧れるあの探索か?!」

「こんな時にテンション上げてる場合か!たくっ行くぞ〜」

「おぉ〜!」


 俺たちはこの島を探索することにした。正直めっちゃテンション上がってる。楽しみまである。何が起こるんだろうな?俺ワクワクスっぞ!これ言っていいやつだったか?


「この島…何もねぇな」

「つまんな、なんもワクワクしねぇー」

「とりあえず食料になるもの探そ、腹減ったわ」

「そうだな、こんな時でも腹は空く」

「じゃあ動物でも焼いて食うか〜」

「サバイバルってこと?すげ〜!憧れてたんだよな!!」

「呑気なこと言ってる場合か!いいから探すぞ」

「おぉ〜!」


 食べ物を探すことにした。正直サバイバル生活に憧れてました。だってサバイバルだぜ?サバイバルゲームめっちゃやり込んでるから俺、やれるんちゃうんかな?テンション上がってきた!!


「この島…なんもいねぇな」

「つまんな」

「しょうがねぇだろ?どこの島かも分からないってのに。」

「っていうか人もいねぇな。」

「そういえばそうだな。」

「ここ無人島ってやつじゃね?」

「え?」

「無人島」


 明は倒れ込んだ。


「明!しっかりしろ!!死ぬな!!!」

「耳元でうっせ、俺たちはここで死ぬんだ。」

「何馬鹿なこと言ってんだよ!俺たちは生きてここから出るんだ!!」

「それ死亡フラグにならないといいな」

「……俺この島から出たら結婚するんだ。」

「あぁ死んだわ、完璧にフラグが立った…っていうかお前、付き合ってる人どころか女の人相手にめっちゃキョドるやん」

「うっせボケ、俺は子供八人産む。」

「文字にすると読みにくいんだよボケ」

「何メタなこと言ってんだよ、そんなことよりどうする?魚でも捕まえるか?」

「俺魚無理なんだ。」

「食べれないん?」

「いや、触れない。」

「んだよ!ガキが!!」

「お前も女の人と話せないだろ」

「うるせぇ!いいから手伝え!!」

「了解ボス」


 俺たちは魚を捕まえることにした。最近サツアンフィッシュ見たから今の俺は魚取りのプロだ。ウツボでもウミヘビでも来やがれ!ーーーーーーーーーーーーー


「おぉーい!祈里ー!いたかー!」

「うぼっうぼぼぼ…」

「ん?おい祈里?!ったく!!」


 祈里は致命的な事を忘れていた。泳げない。祈里は泳げなかった。忘れてた。あいつ水泳の授業いつもサボってたの忘れてた。


「お前自分で泳げないこと忘れるか?!」

「…忘れてた。」

「餓死じゃなくて水死体になるとこだったぞ!」

「だって最近海とかプールとか行ってなかったんだもん。」

「全くしょうがねぇな…木の実でもあるか探すか」

「そうだな、木の実探そう」


 俺たちは木の実を探しに行った。正直肉とか魚が食いたい。でも贅沢行ってらんねぇよな。ヤシの実とかならテンション上がんだけどな。


「おい!祈里!アレ見てみろよ!」

「何かあったか?ッ!あれは、ヤシの実じゃねぇか!!」

「おいこの木蹴れ!!」

「任せろ!」


 ヤシの実を取るために必死になって蹴った。蹴って蹴って蹴って蹴りまくった。だが…


「ピクリともしねぇ。」

「おい明!石だ!石投げろ!」

「天才か?」

「よーく狙え」

「行け!落とせ!!」


 今度は石を投げまくった。数発、数十発と投げた数を重ねる。そして…


 バサッ


「やったぜ!!」

「やっと落ちやがったな!コノヤロ!!」

「早く飲もうぜ!喉カラカラだわ」

「まぁ待てよ今開けるから…ってあれ?」

「どうした?明?」

「外側が硬すぎて割れねぇ…」

「…石で割るんだ!」

「でやっでやっでやっ!!」


 バキッ


「こいつ…ここまでやらねぇと割れねぇのか」

「やっとだ…やっと飲める!」

「じゃあ俺からいいか?」

「あぁ飲んじまってくれ!」

「ごくっごくっごく」

「どうだ?明?うめぇか?」

「……これは飛ぶぜ…」

「俺にも!」

「あぁ飲め!」

「ゴクゴクゴク!」

「おい!全部飲むなよ!!」

「あっ悪い、全部飲んじった。」

「おい〜!俺もまだ飲みたかったのに〜」

「まぁまぁまた見つければいいさ。」

「ったくよぉ」

「喉の潤ったし!探索再開しますか!!」

「もう全部見たくね?」

「まだあのでっかい山探索してねぇぞ」

「あれ登んの?」

「もちろん。」

「クソッ、着いてくぜ登山家。」


 俺たちは島の中心にある山に登ることにした。ヤシの実の取り方も分かったし、三日は死なずに済むな!じゃああの山に向かって〜行くぞ〜!!


「ぶァ!はぁはぁ…」

「だはっ!っはぁはぁ…」

「やっと頂上着いた…」

「誰が登るって言ったん?」

「お前だろ!カス!!」

「そうだった…まぁ、そんなこといいから何があるか探すぞ。」

「調子のいい奴め…」


「ん?おい!明!あそこに洞窟があるぞ!!」

「なんだと?!クソ暑かったんだ!早く入ろ!」

「そうだな!入ろう!」


「いや〜涼しいなぁ〜」

「あぁ焼け死ぬかと思ったぜ。」

「ん?なんか硬いものが…は?」

「どうした?祈里?」

「…見てみろよ…」

「は?…頭の骨?…」


 俺はビックリして投げ捨てた。


 ガシャ!


「…一個だけじゃ…ないのかよ…」

「…熊の洞窟か?」

「んなわけねぇだろ!動物なんていなかっただろ!」

「だってよ…これって…人の骨だぜ?…」

「この島…なんか変だぜ…」

「…どうする?明?」

「この洞窟を調べよう、それしか俺たちにできることは無い。」

「…そうだな、探索するか。この洞窟。」

「よしっ一眠りしたら行こう。」

「ここで寝る馬鹿いるのかよ。」



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ここまで読んでくださった皆様嬉しい超えて愛です。

祈里と明の物語はまだ終わっていなかったようですね。

面白いなと思った方は星や応援コメントで評価をお願いします!!

次回もお楽しみに!!!

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いわくつき イカニカン @ika2can

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