第10話:3限、校内見学

2限がおわった。正洋はさすがに休憩時間にはトイレに行った。1限時の後の休憩時間にすでに用を足したのか、誰もいなかった。トイレは今の市中の総合施設からかんがえると古臭い。一応、洋式ではあるようだ。


正洋(トイレの掃除とかどうするのかね。結構やらされそうだなぁ)


3限目からは校内見学のようだ。4限は時間をとってあるので少し休憩という。女子生徒が列になり蛍の案内で校内を歩く、男子生徒の4名はすこし離れてついていくことになった。

学校は施設としては、最新の校舎ではないようだ。正洋はすこし古臭さをかんじている。しかしそれは小学時代も同様なので慣れてはいる。教室を脇を比較的ゆっくり通る、廊下側の窓から寿洋が座っている。

休憩時間のようだ。目線が会う、にやりと笑っていると思うが、正洋の目にはいかせん間抜けな表情にみえた。それから各学科で使用する教室をみていく。1時間かけても結構な数なので駆け足で見ていった。

女子生徒たちはまだお互い仲がまだ良くないのか、口数は少なく、警戒心を感じさせた。


校内の食事事情は給食を廃し、学食による昼食・軽食の提供のようだ。学校に補助が出ており、有料の学食は栄養価と量が検討され一般的な給食より豪勢だという。学食の見学において、調理場を先んじて見ている女子生徒の後方で正洋は券売機をみている。昼食は大体が弁当を持参するつもりだったが、正洋の好奇心は券売機のメニューに目移りしていた。


正洋(はぁ、そばね、うどんね、おにぎりね、おお、とんかつある。ふうん)


ちゃんこ「いい?」


ちゃんこが財布から小銭を撮りだして、券売機でいまから食券を購入している、目線で手元を追うと「コロッケそば」のようだ。


何気ない、行為だが正洋の目は好奇心で泳いでいた。


正洋(いいね、いいね、たまには学食でくうのも。でもお金がなぁ。うーん、でもお母さんも弁当作るのてまじゃないかなぁ)


学食を見てまわり、次はグラウンドを見て3限がおわった。体育で使用中のクラスはないようだ。


正洋(あたりまえか、編成した直後の初日だし、なんかブルマじゃないってさ、短パンかな。気にしている子いるな、ふほ)


4限は時間丸々休憩にあてられている。正洋は配られた書類をとりだし再度目を通す、それは好奇心からであり、後々気づくと


書類に目を通している生徒はそれほど多くなかった。


チカチカは正洋の後方の席で、両指の背中に顎を乗せ口をすこし空け、正洋をみつめていた。


チカチカ(あんまり、みたことなかったなぁ、石坂君、優しさかぁ、最近だよね、大人の間で噂なのって、うーん、優しさというより

ぽんわりしている感じかなぁ、自分ではクールきどってない~ぽわぽわしとるなぁ。うんうん、雰囲気はよしよし)

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