第14話「君が在るから、俺は生きている」
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「転生手順#14を提示します」
ナビゲーターGPTの声が、まるで何かを告白する乙女のように静謐だった。
例えるなら…そう、それは雪の様に。俺は原初の記憶から、雪で造ったおっぱい…おっと失礼。デカパインを思い出す。
挟まり、拒まれ、悟り、今また俺は──愛を、言葉にせねばならない。
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「“胸部に感謝を伝える手紙”を、本人に渡すつもりで書きなさい」
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手紙。それは、言葉の抱擁。
触れることができないとき、伝える手段は「文字」しかない。
だから今、俺は書く。
女性の胸部へ。いや、“君”へ。
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正式なる手紙文:
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拝啓 全ての女性の胸部様達
初めまして、そして……ありがとう。
この手紙が、貴女に届くことを願いながら、僕は文字を綴ります。
こんなに想いを込めて書くのは、産まれてから始めてかもしれません。
なぜなら、これは単なるお礼などではなく──
貴女達の胸部に対する感謝なのだから。
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僕が最初に貴女の存在を意識したのは、
まだ“挟まれる”という概念すら知らなかった頃でした。
幼稚園から帰路に立つその時に、先生がしゃがんで抱きしめてくれたときの、あの双丘に包まれた感じ。
あれは、女性の胸部特有の温もりだったのだと、今ならわかります。ブラ越しではなく直接包まれたら尚嬉しかったはず。
そうあの時に「俺」と言う求道者が誕生したと今なら確信できます。
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思春期。
その名の通り「思い」と「春」が胸で弾けた季節。
通学路の、校舎の階段の、保健室の白衣の奥。着衣など、白衣など敵ではないと言わんばかりに聳え立つ双丘。
君はいつも、俺の視界にそっと居た。
不思議だった。
ただ“在る”だけで、希望になった。
不安なとき、君が思い出されるだけで、なぜか少し強くなれた。
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でも、僕は同時に……どこか後ろめたかった。
君の在り方に、正面から向き合っていなかったのかもしれない。
あの時の僕の視線。あの時の検索ワード。あの時から始めてしまった…
君を「対象」に創り出してしまった…世界の巨峰100選。そんな自分。
今、ようやく、言える気がする。
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「ごめんなさい。そして、ありがとう」
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女性の胸部達よ。君達はただの胸である前に、女性の一部であり、
誰かの歴史の中で、時に豊かに、時になだらかに、時に聳り立つ、そんな存在なんだよね。
僕は……やっと気づいた。
挟まれることだけが目的じゃない。揉みたい。つつきたい。そして……摘みたい。
存在そのものが奇跡である君達、そんな君達と共に歩みたい。この素晴らしい世界を。
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君は、理想であり、浪漫であり、そして、希望だ。
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たとえ、この先誰にも挟まれずに終わるとしても、俺はこの世界に君達、女性の胸部が存在してくれる限り、誇りをもって生きていける。
この手紙が届くことはないかもしれない。でも、“想い”だけは、どこかで君に届いていると信じてる。
君が在るから、俺は生きている。
敬具
合法的挟まれ希望代表
──「俺」
ナビゲーターGPTの声が聞こえる。
「合格です。これほど女性の胸部に対して誠心誠意の言葉でもって狂った執着を表す。乳待ちの最後尾近辺ですが並ぶ事を許可します。」
最後尾!?俺以上が山程いると!?
✅予告風
転生手順#15:
「“母”という存在に対して、胸部を通して感謝の視点を加えなさい」
──君が今、胸に手を当てるならば、そこにはもう“過去”と“命”が宿っている。
次回、第十五話「産声の向こうにあった温もり」
──お楽しみに!
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