第4話 盗賊A序盤から最強のスキルを手に入れる。

そもそも【ロブ】というスキルはぶっ壊れたスキルだ。

今回は【スキル】を奪ったがスキル以外にも装備してる物や魔法、技を奪えたりする。そして【テイムしてるモンスター】や【称号】もだ。







今回【時間回帰フィールド】というスキルを手に入れた俺はまだロブを発動する事が出来たのでタイタンのスキルを奪うことにした。



最初のスキルは何百回試してやっと手に入れたが、それからは比較的スムーズに【2つ】のスキルを手に入れることに成功した。



「流石イベントボスだな‥こんなんチートだろ‥」


その2つのスキル、そして最初に手に入れた3つのスキルを確認してみよう。



【時間回帰フィールド】

スキルを発動すると60秒前の指定した空間、場所の元の同じ状態に戻る事ができる。




【下位従属召喚】

自分の種族、職業の1番下位ランクのモンスターをテイムした状態で召喚する事が出来る。



【勇賢者の石能力無効化】

勇賢者の石に付随するスキル、魔法を無効化する。





タイタンから得たスキルは3つ。本当であればまだロブのスキルは発動出来そうだったけど俺のSPが枯渇寸前だったので今回は辞めておくことにしたが、もう一つ盗めた物、コレが相当ヤバい。




それは【称号】の【古の超越者】。




この凄さはまだ序盤では意味はないが後々この称号のおかげで【助かる】ことがあるだろう。それまでこの称号の事は置いておいても問題ないな。




「‥明日またスキルは取りに来れば良いよな。そろそろ日も落ちるから近くの村の宿屋に行こう」



急がなきゃ行けない状況ではあるが焦っても良くない。それに今回手に入れたこの3つのスキルと称号は思ってたもの以上だった。



「確かに似たようなスキルを手に入れようとは思ってたけど予想以上の効果だ」



タイタンのイベント中にどれだけ攻撃をしても倒せないことから【完全回復】や【自己再生】のようなスキルを持ってるとは思っていた。

攻撃すると傷が出来るエフェクトや苦しむ描写はあったから【無敵】のようなチートスキルでは無いと思っていたが、時間回帰するスキルなんて結局ただのチートだ。



そしてイベントの1つにタイタンが雑魚敵を沢山出すイベントがあったから【召喚系】のスキルは想定していたが、【従属】も付いてるとなると話は別だ。

召喚するだけなら使い勝手は悪いがテイムできるのであれば色々と今後の行動にも良い方向で進むことができる。



最後に今回の3つ目。確かに名付けしたキャラだけで進行するイベントはあったがスキルとして【ゲーム主人公の能力】が無効化されるスキルがあるとは思わなかった。




時間回帰フィールドは使用SPが100と今の俺のMAXSPよりも多いから使えないが、他の2つは発動する事が出来る。



「今はSPが少ないけど‥【下位従属召喚】は1回は発動できるな?」



人間の俺がこのスキルを発動したらどうなるのかは気になる所だ。

スキル欄には【モンスター】と明記されていてスキルを発動するのは人間の俺だ。


もしかしたら不発で終わる可能性もある。



「‥1度試してみよう。【下位従属召喚】!!」



なけなしのSPを使ってスキルを発動すると俺の目の前に魔法陣が現れその上には人型の物が少しずつ形成されていく。


「こうなるのか…ということは俺がモンスターになったらこうなるんだな‥」



「キー!!」



形成されたそれは子供が黒子のような格好をしているモンスターで目が異様にデカい。背中にはコウモリのような翼があるモンスターが召喚された。


姿形はコミカルで親しみやすく女子供から人気が出そうなモンスターだな。




「俺の言葉わかるか?」


「キー、キー!」


分かるらしいな。それに召喚したモンスターのステータスも確認できるようだ。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



【ポーンシーフ】


レベル 1(レベル10MAX)

スキル 隠密 



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




「ステータスが分かると言っても本当に簡単なのしか分からないのか‥それでもスキルとレベルが分かるだけありがたいな」



1番ランクの低いモンスターだからレベルMAXは10。それでもモンスターなら【進化】や【融合】【吸収】とかの機能も使えるからどうとでもなる。


ただ、【ポーンシーフ】なんてモンスターは前世でゲームをしている時には見たことの無いモンスターだ。

ゴブリンやコボルトのシーフバージョンとかは見たことあるが‥まぁあのゲームの全てが分かってる訳でもないし、俺が遭遇してなくても何処かのエリアにはいた可能性もあるか。






「召喚出来る上限はどのくらいなんだろうな‥」



ゲームの時は仲間に出来るNPCやモンスターの上限は999だった。ただし、課金するとその上限を増やすことが出来たから正確な上限は分かっていない。


流石に無限に出来るとは思ってないし、出来たところで維持をするのが大変だ。

モンスターも生物なので飯も食うし場所も必要だ。


手元には住処だった場所から拝借した装備品や少しのお金はあるが余裕がある訳じゃない。


追々ではあるが数は力だし出来る限りは増やしときたいけどな。



「身なりだけでも【テイマー】よりにしておこう」



今の俺の格好はThe盗賊というような恰好なのでテイマーに見えるようにローブを羽織りひ弱な風貌に見えるようにしていく。

拝借した装備品の中にはショートボウがあったので、愛用のナイフから装備も変更しておこう。



「そうするとこのナイフは使わないからお前に貸してやるよ」



「キー!!」



俺の元々のナイフは今産まれたばかりのポーンシーフに渡すと嬉しそうにナイフを受け取った。



「お前って呼ぶのもあれだよな。名前でも付けてやるか?」



これから行動するにあたって盗賊よりはテイマーと思われる方が何かと都合がいいし、そうなるとテイムモンスターをいつまでもお前呼ばわりするのもオカシイ話だ。



「‥んー、安直だけどクロノで良いか?」



クロでも良いんだけど、これからモンスターも増やしてくし少しだけ名前も識別しやすい方がいいよな?




「これから宜しくな?クロノ?」


「キー!!」



本当であればもう数体召喚しておきたいがSP切れでは仕方ない。



「SPが回復したら召喚していこう」



まずは今日泊まる宿の確保だな。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る