親指の男

洒落にならないほど恐怖する話

知人からの連絡

去年の秋頃、大学時代の先輩・Sさんから連絡が来た。

「ちょっと聞いてほしい話があるんだけどさ、時間ある?」

久しぶりの連絡だったが、昔から真面目で冗談を言わない人だったので、何となく気になって会ってみることにした。


会ったSさんは、顔色が悪く、明らかに何かに怯えていた。

「変なこと言うようだけどさ、"親指の男"って知ってる?」

俺は知らないと答えた。すると彼は、こんな話をし始めた。


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