たまたま作品回遊していたところ「うわ！このキャッチコピー、ずっっっっる！！！！」となって即読みに行きました。RTAがなんなのかよくわからなかったのですがリアルタイムアタックの略でした。つまり、最速で撃たれることを目的とした「ごん」な訳です。よくもまあ古典童話界随一の感動作品でこんなことを思いついたものだと思います。毎話笑いのセンスが相当高いなと思いました。次は最速でてぶくろを買いに行ってください。

ちなみに南吉先生のwikiを見に行きましたが人物概要がなぜか趣味と女性交際経験しかありませんでした。

キャッチでじわり、気づけば「区間1」から声が出てしまいました（笑）

そんな本作、読み進めるごとに『シナリオの最短経路』と『イベント発生条件の必要十分な達成』が連鎖していく快感が駆け抜ける。これぞRTA動画の視聴感。
筆者の物語構造解析能力に感心するあまり、しばし真顔で唸ってしまったのは秘密です。

けれど「区間6」の畳みかけるラストにもう一度噴き出す。

痛快な一作。爽やかな笑いを欲したときが、読み時です。

設定にすべてが詰まってます。
もともと緊張感と喪失感のある作品なので、緩和がとても素晴らしいと思いました！

会話を「まさかの方法」で短縮、クライマックスの撃たれるシーンを「明るいテンポでどう表現するのか」、小ネタも程よく挟まってて、気が付いたら笑っていました。

【撃たれに行く、最速で。】じゃないんですよ。
最高に面白かったです。

　古典でこんな遊び方する人いませんよ。
　そして誰か真似しても同じ面白さは出せないでしょう。
　そこにこそ本作のオリジナリティが炸裂しているのだから。
　実況が時々寒いのも雰囲気作りに貢献です。
　素晴らしい！

そもそも、なんでこんな設定を思いつくのか…
そして、テンポのよい会話と、ところどころ放り込まれるボケ…なんでごんぎつねにかちかち山のタヌキがでてくるんだ、とか…
とっても勉強になりました笑

ごん狐。
新美南吉作の書いた有名な児童文学です。

本作は、ごん狐の世界に入れる物語世界の住人たちによる物語の文字数を減らすことを競う競技を描いています。

なにを言っているか、わからないとは思いますが、私もわかりません。

劇作の第四の壁をこえた競技。
解説者が競技状況を報告することにより、物語は進行します。

ある瞬間に、ものすごい笑えたりします。
総じて変だけど、面白いのです。

いったい、この物語はどんな決着を迎えるのか。
ぜひ、ご自分の眼で、お確かめください。

誰もが知っている「ごんぎつね」の文字数を減らしながら最速で結末へ辿り着こうとする面白い発想に感服です。

実況のお二人がまた、上手い。

久しぶりに原文も並べて読んでみたくなりますね。