『よく噛めずに言えたね』※本編90話のネタバレ注意!
「兄さまはよく1から100まで一息で噛めずに言えましたね、辛くないんですか?」
「うーん、昔よく雪乃とゲームしてたときもAボタン連打で倒してたし、その時から1から100言ってたから、経験かな?」
(ふっつうにハイスペックなんですよね~)
ハクトは気づいていないが、ハクトの身体能力は異常である。
病院生活で衰弱しきった身体で異世界へ転生、歩けるようになっただけで、S級の牛鬼を討伐できるほどの身体能力を獲得している。
雪乃は思う、ふっつうに化け物だと!
ハクトの肩にそっと手を添えて一言……。
「兄さまはそのままお馬鹿さんでいてくださいね~♪」
「どして、兄さまは急に罵倒されたのでしょうか、悲しい」
「ゲームで何回私を泣かしてきたか…あんなに激しく攻められたら……私、きゃっ♡」
「……」
「無言でスマホ触らないでくださいよお!愛しの雪乃ちゃん泣いちゃいますよ?!」
怒った?雪乃は部屋からゲームのコントローラーを持ち出してくる。
ゲームで勝負しようと思ったのか、急に動きが止まった雪乃に疑問符を浮かべて見つめる。
「私、今思ったのですが、なんでこの世界でもスマホやゲームが正しく機能するのでしょうか?」
「あー、東京や大阪ごと異世界へ転生したでしょ?だから日本の技術を異世界の国に提供することを条件に異世界で暮らせるようにサポートしてほしいらしいよ?だからアンスールにもちらほら電柱あるのだよマイシスター」
「上手いこと共存しているんですね」
カチカチとボタンを押す音が部屋に響く。
ちなみにジャンルは格ゲーである。
「12345以下略100~!!また僕の勝ちだね!」
「うわ~ん!兄さまにまた泣かされる~!」
(やっぱり兄さまは化け物ですよ!どこの世界に1から100を一息で噛めずに言える人がいるんですか!ここに1人いましたねっ!)
化け物な兄さまに惚れた私も化け物なのかな?
そんなことを考えながら、2人仲良く並んでゲームするのだった。
…ちなみに、雪乃は1度もハクトに勝てなかった。
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