魅せる夢、迎える現実
@aobaranoyume
第一夢
私は全てを失った。
裏切られ、虐げられ、逃げるように故郷を後にした。
私にも非はある。なので彼らを責める気はない。
病んだ私を見るに堪えなかったのだろう。
心が外に向いても、仕方のない事だった。
今が幸せでいてくれればそれでいい。
もはや、追い出された私には関わりようのない事だから。
―――新天地
以前の部屋の半分の広さのこぢんまりとした場所で第二の人生のスタートを切ることとなった。
基本的な家電製品はない。唯一の救いは部屋にエアコンがついていること。
エアコンがあるかないかでは大違いだ。
日本の厳しい季節を生き延びるには必須家電だから。
職も失ったので就活もしないといけない。
車は友人だと思っていた人に騙し取られた。
人を信用し過ぎてはいけない。痛い勉強代だった。
無い袖を振り回しかき集めた金で中古の自転車を買った。
これで通勤はなんとかなる。
遠いスーパーにもなんとか行けるだろう。
就職して、背負わされた借金を返していこう。
真摯に生きていればいい事は必ずある。
―――そう思っていた
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます