第2話

 ここは何処だ?

目が覚めると見渡すかぎりの白一色が広がっていた。そして、俺の前に突然机が現れた。

机にはペンと紙のみ。その紙を覗いてみるとゆっくりと文字が浮き出てきた。


 ここは死後の世界、生きていた頃の後悔や夢をこの紙に書いてください。ここに書いたことを忘れてあなたは過去に戻ります。目的が達成するまで何度でも戻ることが出来ます。正直、夢でも理想でもいい。俺には、やるべきことがある。あいつを……佐藤麟太郎を殺す。それ以外に意味なんていらない。それは決定事項だが、気になることがある。


 紙に書いてみるか、目標が曖昧だったらどうなる?例えば幸せになりたいとか


 書いた文字は沈んで、新しい字が浮き出てきた。

抽象的なものに関しては、こちらでゴールを設定させていただきます。幸せになりたいという目標の場合、不幸になるとやり直しになります。例を挙げると失恋や離職などです。


 じゃあ、不幸にしたいって願った場合、目標を達成しても、ループから抜け出せなくなる可能性が出てくるのか。どうするのかしばらく考え、ある考えがよぎった。 これならとペンを走らせる。


 これなら、目標は達成できる。ーーーーそれに


 記入するとすぐに光に包まれた。



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