妄想源泉掛け流し日記

遊多

6/15:フォロワー10人から1日で万垢になった絵師に嫉妬を隠せない絵師たちについて

 今日、このようなポストを見た。


「この絵師、フォロワー10人から1日で万垢になるなんてあり得ないだろ」


 この万垢になった絵師は、フォロワー10人だった頃から、周囲に感謝の心を忘れなかったという。

 その人間性や謙虚さがバズり、万垢になったのだそうな。


 で、他の絵師たちが「ンニィィィィ!!」と嫉妬でブチ切れたらしい。


「フォロワー買ってんだろ」

「通報してアカウント凍結させようぜ」

「これバグだろ」

「なんでコツコツ真面目に描いてるのに俺はバズらないの?」

「狂いそうなんだけど」


 これに対する反応は、こうだ。


「嫉妬乙」

「引用欄がヤバいからじゃね?」

「人間性がダメだから絵師になれないんだろ」

「単にお前が下手なだけで草」

「雑魚絵師(笑)」


 完全に、万垢になった絵師を擁護する空気になっている。


 だが俺は「人間性が絵に表れている」という点が気になった。


 別界隈だけど、俺もカクヨムにいるから、急に売れた人に対して嫉妬する気持ちはわかるよ。

 今までの努力は何だったのって。でも才能や売り方も自分で考えなきゃいけない世界なんだよ、ここは。

 というか嫉妬でキレなければあの創作論書いてないわ。


 PV数や評価という「目に見える数値」がステータスであり、Xでは「フォロワー数」も然り。

 万垢という言葉もあるほどだし、それが「絵師としてのステータス」になり、発言力、求心力、仕事の受注率、バズ率にも直結してくる。

 だから「読まれている私は正しい」、「お前よりも上だ」というロジカルが成立してしまう。

 気づけば、それが「人間性」に置き換わってしまうのだ。


 どうやら「売れている創作者は人間性も良くて、売れていない創作者はクズ」という風潮があるらしい。


 こういう風潮だから、俺もカクヨムで万年売れず病んでいた時期に、読んでもないようなアンチから「つまんね」と言われてキチゲが爆発したのだ。

 人間性が否定されているような気になり、「そっか! 全部俺のせいなんだ!!」とヒステリックを起こして、あの創作論を衝動的に放出したのだ。


 だがシラフになって思ったが、本当に売れていない創作者はクズなのだろうか?


 石川啄木とか太宰治とか芥川龍之介とか見てみなよ。

 クズとクズとメンヘラじゃん。

 現代だって、売れてる絵師や漫画家でもガチクズ結構いるじゃん。

 名前は出さないけど。


 あと、Xのフォロワー数ってマジでクソの役に立たないんよ。

 かつて社不界隈にいた頃は2,000人規模のフォロワーを抱えていたけど、その中で「関われるな」と思える人は10人くらいだったからな。

 大半がスパムみてーな奴らだったし、俺が職場でミスる姿見たさで集まってきた連中だったし。

 だから弱者男性を主人公にした作品しか読まれなかったってのもあるんよね。


 きっと、売り方がいけなかったのか、単純に作品の魅力が無かっただけだろう。

 そこに人間性は関係ない。関係あるとすれば、作品は人生を切り取って作るものだから、単に創作者の人生がつまらなく、人間としてつまらないだけだろう。善悪や社会性は関係ない。


 結論となるが、売れていないからって気に病まないほうがいい。

 クズでも死んでいい人間でもない。

 ひたむきに努力し続けられる時点で、つまらなくとも立派な人間だから。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る