こんな【赤ずきんちゃん】はイヤだ。

レッドハーブ

こんな【赤ずきんちゃん】はイヤだ。

むかしむかし、かわいい女の子がいました。いつも赤い頭巾ずきんを被っていたので、赤ずきんちゃんと呼ばれていました。


ある日、お母さんにおつかいを頼まれました。


「おばあさんにお菓子とぶどう酒を届けておくれ。寄り道をしてはいけません。…絶対よ?絶対絶対ぜ〜ったい、寄り道はしてはいけませんよ?」


赤ずきんちゃんはおばあさんの家にでかけました。おばあさんは森の奥に住んでいます。森の入口にはオオカミがいました。


「赤ずきんちゃん、どうしたの?」

「おばあちゃんにこれを届けにいくの」


赤ずきんちゃんは手のかごを見せました。


「それなら、そこのお花畑で花を摘んで行きなよ!キレイな花をみたらおばあさんも喜ぶよ!」

「それはいい考えね!」


森にはたくさんの花が咲いており、それに魅了みりょうされた赤ずきんちゃんは、花をんでことにしました。


(ふっふっふ、おまえの頭もお花畑だぜ!)


そして、一足先におばあさんの家に行き、言葉たくみにドアを開けさせペロりと飲み、おばあさんになりすまし、ベッドに潜り込みました。


そして…少し遅れて赤ずきんちゃんが、おばあさんの家に着きました。


「こんにちは!おばあちゃん!…あれ?」


おばあさんはベッドに寝ていました。


「ごめんね、ちょっと調子悪くて…」

「そっかぁ。声もなんだか変だね。…なんか、部屋が散らかってるね、お掃除しとくから寝てて!」

「すまないねぇ…」

「なんだか、おばあちゃんの声…さっきのオオカミさんみたい!」

「そりゃそうさ…」


オオカミはお掃除をしている赤ずきんちゃんの背後に忍び寄りました。


「だってあたしは…その狼なんだからねぇ!」

「きゃあぁぁああ!」


オオカミは油断した赤ずきんちゃんをペロりと飲み込んでしまいました。


「…お?ぶどう酒あるじゃん、ラッキ〜」


オオカミは赤ずきんちゃんのぶどう酒を飲んでほろ酔い気分になり、そのまま寝てしまいました。


その時、叫び声を聞いた猟師が1人いました。おそるおそるおばあさんの家に入ると、オオカミがぐっすりと眠っているのを見つけました。


状況を理解した猟師は狼のお腹をはさみで切ると、赤ずきんちゃん、おばあさんがでてきました。そしてまだ寝ているオオカミをロープで縛りました。


「人のベッドで…いつまで寝てるんだい!」


いつまでも起きないオオカミにしびれを切らしたおばあさんはグツグツの油をかけてあげました。


「あちち!ん?なんだこれ!?動けねぇ!」

「きつく縛ったからね」

「ん?あれ?頭巾が紫になってる…!?」

「あなたがぶどう酒を飲んだからね」

「この作品のタイトル変えなきゃ…」

「大丈夫よ。すぐ赤くなるわ。あなたの返り血でね!」

「や、やめろおぉぉぉぉ!」


オオカミはすぐに逃げようとしましたが、泥酔でいすいの上に縛られていたので、おもうように動けませんでした。


「…わかったわ。今からクイズをするわ。正解したら逃がしてあげる。チャンスは2回よ」

「わわわかった」

「あなたは今から殴られます。それは赤ずきんちゃん?おばあさん?」

「えっと…赤ずきんちゃん!」

「…はずれ」

「じゃ、じゃあおばあさん!」

「…それもはずれ」

「もしかして…両方から殴られるの?」

「……正解よ。このお花はあなたにあげるわ。さっき摘んできた花よ」

「天国に持っていけるといいねぇ…」


2人はオオカミにすべてをぶつけました。


「「 おらおらおらおらおらおら! 」」


あまりの2人の気迫に猟師さんは、ただ見ていることしかできませんでした。


「ぐはぁ!うげげげげげげ!」

「とどめよ!」


赤ずきんちゃんはフライパンを手に取りました。


BAKKOOOOOOON!


フルスイングが見事にきまり、オオカミは屋根を飛び抜け、飛んでいきました。


「きゃ♥️やりすぎちゃった♥️すっげぇムカついたんでつい…」


そして紫ずきんちゃんは無事に赤ずきんちゃんに戻りましたとさ。

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