挫折が私にくれたもの

子律

挫折が私にくれたもの

挫折


とにかく辛くて苦しい過去

信頼・希望全て絶たれ

生きる意味などなかった


両親からの愛


挫折を経験して強く感じた

無ければ今の私は居ないだろう

いや、気付けていなかったのかもしれない


人の笑顔が素敵だということ


いつしか忘れていた

「人を笑顔にしたいから」

そう看護師を目指していたはずなのに


睡眠が何より大事だということ


これも忘れていた

幼い頃毎日12時間寝ていたのに

3時間で看護学など出来るはずがなかった


気遣いとは自滅への近道


悪いことでは無い

だけれどやりすぎて自分を見失えば

大切にする方法も一緒に失う


人を愛するということ


他者を知り深めること

友人でも恋愛でも同じ

いつも考えているか否かだけの違いだ


己を愛するということ


自身を知り開示すること

恐ろしい上に難しい

でもこれも人を愛するためには必要だった


無知であったということ


何もかも曖昧なまま

ただ時の流れに沿って浮かんでいただけだった

芯のない人間に他者を支えるなど出来ない


自分を生きていなかったということ


何もかも取り繕って

周りの流れに合わせて絡んでいただけだった

己を知らない人間に他者の理解など出来ない


13歳の私に芽生えた「死にたい」という感情

それが今の私を作った


生きることがしんどかったんじゃない

あの時の私は確かに「死にたい」と思っていた


周りに心配されたかったんだ

愛されているという自覚が欲しかったんだ

ただ私の存在を少しでも深く刻みたかったんだ


確実に13歳からの約4年半は暗黒時代だった

今でも思い出すと苦しい

何もかも捨ててしまいたくなるほど


だけれどあの暗黒時代が無ければ

今の私が「自分を愛したい」と思うことも

表現の世界に興味を持つこともなかっただろう


「今日もまた生きてる」

毎朝そう思いながら学校へ向かう


「今日もまた少し素直になれたかな」

毎晩そう思いながら電車に揺られる


あの挫折は傷と共に多くのものを与えてくれた

きっと死ぬまで未練は断ち切れない

ずっと後悔となり残るだろう


それでも少しずつ前を向き今を見つめるために

この過去が必然だったと落とし込もう


少しずつ自分を愛してあげられるように

少しずつ過去を認められるように

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挫折が私にくれたもの 子律 @kor_itu-o

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